2015年11月28日土曜日

On the job training?

最近聞かれた質問の一つですが、カナダの薬局でOJTはないのかという質問です。

それというのも、日本の求人には「充実した教育システム(または研修制度)」といったフレーズが並び、これは良い意味で勉強欲・成長欲のある薬剤師にとって重要なポイントです。

しかし、このような制度はカナダにありません。

基本的な薬剤師業務は実務実習やアルバイトを通して、学生のうちに全て出来るようになって大学を卒業してくることが理由でしょう。慣れる必要があるとすれば、その薬局のレセコンとちょっとしたローカルルールくらいです。

BC州にいる外国人薬剤師としては、今では必須であるブリティッシュコロンビア大学のCanadian Pharmacy Practice Programを通して勉強し、練習と経験を積むしかありませんが、もちろんこれで充分な訳がありません。プログラムは1年にも満たない上、実務実習は数ヶ月です。

したがって、外国人薬剤師は仕事に就くのが難しいだけでなく、実際に仕事をこなすことが難しいのが現状です。

運よく雇われて、たとえ自分で「お、俺(私)ってまあまあイケてるんじゃない?」と自分で感じていても、その仕事を他の薬剤師から見ると結構悲惨な状態だったりします。(自分の過去の経験から。)

では、雇ってくれる薬局がなければ、他の人はどうやっているのかといえば、どこかの薬局でアシスタントの給料で雇ってもらい、ある程度の業務経験を積みながら、薬剤師待遇で雇ってくれるところを探す、といった状況です。決してベストな方法ではありませんが、他に薬局に勤める方法があるかといわれれば、ありません。これが今のところ唯一のOJTとなりうる方法です。必ず他の薬剤師と一緒に仕事ができるわけですから。(もちろん他の薬剤師の理解も必要です。)

大きなチェーン薬局ではこのようなことはしてくれないかもしれませんが、個人経営、フランチャイズの薬局では割と融通が利くように感じます。参考までに。


2015年11月26日木曜日

Pharmacists (NOC 3131)

Welcome BCというサイトで、薬剤師という仕事についてのまとめがありました。
参考にしてください。



http://www.welcomebc.ca/Work/fqr/Your-Qualifications-Intro/occupational-guides/Occupation/Pharmacists.aspx

Becoming qualifiedのページを見ると、外国人薬剤師としてカナダで資格をとれるまでの期間が1年~2.5年とありますが、これは人によって大きく幅が出てくると思います。従って、必要経費としても、この額には収まる人はかなりラッキーでしょう。

多くの場合において日本人薬剤師は、受験費用捻出のために日本へ帰って仕事をしますから、この飛行機代はかなりの額になりえます。かといって、結婚移民で配偶者に全面的なサポートをうけたり、まとまった額の貯金が手元にない限り、他の選択肢がないことも事実です。




それだけの苦労をしても、外国人薬剤師としては仕事探しが非常に困難な昨今です。
PEBC(国家試験)に挑戦しようか迷っている人は、いつでもご連絡ください。
特にスゴいアイデアがあるわけではありませんが、メール相談は無料で受付けしています。

2015年11月6日金曜日

今年のインフルエンザワクチン(続)

この時期、次から次へと予防接種もこなす一方で、インフルエンザワクチンに関して様々な資料に目を通す必要が出てきます。

National Advisory Committee on Immunization (NACI)がカナダの国としての予防接種ガイドラインの基本型になりますので、全てはこれに従います。


特に付録のワクチンのまとめは非常に分かりやすくできています。参考にしてください。