2014年10月23日木曜日

参考資料 - STI

自分の詳しくない領域を勉強するにあたって、一般向けの情報サイトを眺めるとかなり役に立つことがあります。そして/こちらのサイトもその一つ。http://www.sexualityandu.ca/
避妊や性感染症のトピックについて話す時には、この一部をそのままプリントアウトして患者さんに渡すことさえあります。よくまとまっていますので、皆さんも参考にしてください。


2014年10月11日土曜日

Harm reductionと薬剤師

主宰するセミナー以外にも、個人的な訪問を受け、時間をかけて1対1で話をすることがあります。このようなケースでは、こちらも最初からマンツーマンと分かって色々準備しますので、概して密度の濃い話をすることができます。私自身としても貴重な勉強をさせて頂いたのは、北米でも随一の薬物依存者集中地域、バンクーバーのダウンタウン・イーストサイド(DTES)のある施設の訪問に同行させて頂いたことでした。

Harm reduction (実害軽減措置。参考 http://www.health.gov.bc.ca/cdms/harmreduction.html
) とは、現状を受け入れた上で、そこに発生している実害の抑制をする考え方です。DTESでは特に、注射針の使い回しによるAIDS患者の増加、不衛生な環境で薬物注射を行うことにより発生する感染症、過量の薬物自己投与による死亡などが大きな問題となったため、これに歯止めをかけるために「誰もが安全に注射ができる場所」が設置され、これが「Insite」という施設です。Insiteでは、清潔な脱脂綿と注射針が利用者に提供され、これらを用いて薬物注射を行ったあと、使用済の注射針は適切に廃棄できる環境が整っています。看護師が常駐しており、個別のブースで薬物注射をしている人を監視し、薬物注射そのものに慣れていない人には、安全な注射方法を指導し、また過量投与が認められた場合には救急の処置を行うことができる体制が整っています。一般的に日本人的に理解に苦しむであろう点は、違法薬物がこの地域では極端によく出回っていること、またInsiteでは違法薬物の注射行為そのものを容認している点でしょう。もちろんこのような施設は今も賛否両論です。しかし、ハームリダクションの考え方では、これらを容認しないことによって生じるAIDSの更なる蔓延等の予防が優先されます。

DTESは世界一住みやすい街とも称されたバンクーバーのイメージを一瞬で吹き飛ばすほど雰囲気が特異で、普通に通りを歩くだけでもかなりの勇気がいるものです。この上、薬物を自己注射している人たちを目の前にし、さらに注射後に気分が高揚しているInsiteの利用者のそばを通って施設の見学をするのは結構緊張しました。しかし、このような場を目の当たりにすることで、普段薬局で扱うメサドンを服用する患者さんには、精神的に少し近づけた気がしました。もちろん本格的に薬物からの離脱を選んだ場合、メサドン以外にも様々な薬も関ってきますから、これらのついてよく知っておくことは非常に有益です。

薬剤師はどこへいっても常に勉強、一生勉強するものであることを再認識しました。
以下の資料、是非参考にしてください。

●ビデオ(実際の注射シーンも含まれていますので心の準備を)

Insite - Not Just Injecting, But Connecting 


●CTVニュース
http://www.ctvnews.ca/health/health-headlines/harm-reduction-more-effective-than-war-on-drugs-study-1.1339700











●文献(Lancet)
http://www.communityinsite.ca/injfacility.pdf

2014年10月6日月曜日

前回セミナー(9/11)の感想 ~受講者から~

参考までに、ほとんどそのまま掲載させて頂きます。

  • 「OSCEの概要、問題形式、解決方法のまとめはわかりやすく、今後どのように準備を進めていけばよいのかというとてもいいガイダンスとなりました。」
  • 「日本の服薬指導方法との違い(情報収集、指導項目など)に視点を置いた部分も、OSCE対策に役に立つと思いました。」
  • 「実際に自分で少し実践することができたのもよかったです。」

最後に、このようなコメントも。
  • 「佐藤さんの経験をもとにカナダの薬剤師資格取得を目指す日本の薬剤師を応援する!というパッションのようなものが伝わってきて、とてもありがたく思いました。」
受講者の方にこのように感じて頂けるような時間を提供できたことが、私は非常に嬉しく思いました。

ただ、毎回受講者の数が少なく、継続が困難でないわけではありません。日本の大学受験予備校の大手でさえも、少子化の中で生徒の人数を確保するのに困難を極めて校舎をいくつも閉鎖した一方で、時間や場所を問わないオン・デマンド型の録画授業を主とする予備校が躍進するという現実から学べるのは、私自身のセミナーもオン・デマンド型に切り替えていかなければならないということでしょう。もっとも、私にそのようなコンピューター系の知識と技術があればの話ですので、この辺は徐々にプロジェクトを進めていくことにします。ただ、この11月のOSCEを受験予定で、直前練習会を開いて欲しいというリクエストがあれば、可能な限り応じていきたいと思いますので、一度ご連絡下さい。



2014年10月4日土曜日

EE対策おススメ教材 ~合格者の声から~

Canadian Pharmacy Exams: Pharmacist Evaluating Exam Practice Paperback – Feb 1 2011

2014年9月21日日曜日

多忙につき

最近、どうしてもブログをアップできません。
ここで紹介したいようなトピックは色々あるのですが。

今後の「予告」としてタイトルだけ紹介すると、
-Harm reductionと薬剤師
-私を訪問してくださる方々
-Travel medicineの勉強会から
-薬局実習についての予備知識(体験談)の続き
-EE対策おススメ問題集
などなどです。

更に追い討ちをかけるように、来週からの2週間は国外に出かけてしまい、
この間ブログはアップできません。

11月のOSCEを受験予定の方、本番に向けて激しいトレーニングを続けてください。

「練習」に勝る近道はありません。


2014年9月20日土曜日

Therapeutic Thought Process Algorithm

タイトルに記したようなものがあります。

アルゴリズムになっており、実際の症例があれば分かりやすいかと思いますが、
例えば「副作用が起きたら...」という設定で、流れにのって思考する練習をしてみてください。

NAPRAのサイトでダウンロードできます。
http://napra.ca/Content_Files/Files/algorithm.pdf

2014年9月13日土曜日

9月11日のセミナー報告

今回も少数精鋭のセミナーでしたが、その分非常にインタラクティブで、内容の濃いものにすることができました。今後も、カナダの薬剤師を目指す方、特に実地試験であるオスキーに不安を覚えられている方は是非ご参加頂ければと思います。

以下、オスキーの核となる部分をまとめますが、これはDrug Related Problem(DRP)と呼ばれる考え方です。簡単に説明すれば、薬にまつわる問題は、常に7つの分類のいずれかに該当し、これに基づいて問題を解決していくもので、これはNAPRA(National Association of Pharmacy Regulatory Authorities)が薬剤師の業務のスタンダードとして位置づけている考え方です。

日本で大学を卒業し、薬剤師として仕事をしていれば、これはほとんど「常識」的な考え方ではありますが、PEBCオスキーの各設問の7分間の時間枠で、全て英語で、DRPを発見し、解決策を提示し、フォローアップしていくのは、はっきりいって簡単なことではありません。

これを体系的に勉強して、いつでも実地に沿った仕事が出来るようにするのがカナダの大学、
オンザジョブトレーニング的に体で覚えていくのが日本式、といった感じです。

私は日本語でセミナーを開いて、難しい内容を簡単な作業へと変換する作業をしています。
今後もカナダの薬剤師にチャレンジする予定の方は是非ご連絡ください。
孤独になりがちな長い道のりをサポートしていきます。

2014年9月7日日曜日

予備知識 - 薬局実習について 8 「経験談1」

インターンとして薬局実習で遭遇するトラブルについて書いてきましたが、もちろん、自分にもそういう時期がありましたので、ここで紹介しましょう。

これまでの流れを振り返って対応させていきますが、私の場合は親切半分・意地悪半分で質問攻めしてくる薬剤師には出会いませんでした。どちらかと言うと、分からないことを分からないと言えば親切に答えを教えてくれるタイプの薬剤師ばかりに囲まれていました。ただ、それまでに何度もOSCEそのものに失敗していましたから、もっと厳しいプリセプターに当たっても良かったのかもしれないと、今になれば思いますが、もちろんインターン当時は余計なストレスがなくてラッキーだったというのが本音です。実習途中にCP3のクラスメートと話をしたところ、「君の実習先が一番のアタリだったようだ。」といわれるほど、各々が実習先での質問攻めに悪戦苦闘していました。私と同時期にCP3の学生として実習に行ったEさんは、毎日帰宅後に号泣しない日はないという日々を過ごし、最終的には耐えられずに当時実習全般の管理をしていたUBCの担当スタッフに相談に行きました。このスタッフが、プリセプターに電話でインタビューをし、その後の状況は少し楽になったといっていましたが、できれば薬局実習は泣かずに済ませたいものです。薬局の選別と受け入れは非常に難しいものであると感じました。

私が非常に苦労したのは、レポートを期間内に仕上げるという作業でした。当時は2ヶ月間の実習で、1ヶ月が終わった時点で一度プリセプターと面談をしますが、私はこの時点で提出すべきレポートがほとんど出来上がっていませんでした。特にサボっていたわけではありませんが、毎日帰宅すると疲れてしまい、十分な努力をしていなかったというのが理由でした。週末などはちゃんとあったわけですからね。では面談後に何が起こったかといえば、とりあえずタイムリーに仕事ができていないことを注意され、その後個別カウンセリングルームに閉じ込められ、レポートの作成を迫られました。ほとんど消化作業のようにレポートを作成しなければならないこのプロセスはあまり好きではなく(だから終わっていなかったかも?)、これ自体は苦痛でしたが、家に帰って作業しなくても済んだのでまあまあ有難いことでした。面談で話のあったその他の項目で印象深かったのは、「君は失敗を恐れずに色々な仕事にトライするので、これはいいコトだ」というコメント。現地の学生であっても、控えめにしすぎるがために、「もっとちゃんと業務に手をつけること!」と注意されることがたまにはあるようです。ポイントは、「実習中は失敗しても当たり前。とにかく当たって砕けて、体で覚える!」ことでしょうか。ほんとは実習生の身分でもそうなんですが、薬剤師になったら尚更のこと、とにかく失敗は許されませんからね。


2014年9月4日木曜日

セミナー日にち変更→9月11日(木)

これまで9月13日に予定していたセミナーですが、
諸事情により、9月11日(木)に変更いたします。

日にち:9月11日(木)
時間:8時30分~11時30分
場所:バンクーバーダウンタウン。参加申込み後、お知らせします。

内容:薬局業務そのものと実地試験に備えるための服薬指導のトレーニングです。

日本からカナダの薬剤師に挑戦している人の大半が、最終的にはやはり「英語」にバリアを感じています。しかし、薬局実務に限って言えば、ある程度の決まった表現に基づいて、ある程度の決まった内容を組み合わせていくことで、最低限の仕事が出来るようになります。発展した内容というのは、あくまで基本的な内容の積み木にすぎません。

日本人挑戦者にとってのこれまでの問題は、服薬指導時のコツや英語の表現そのものを誰かに教えてもらう機会がないことでした。そこで、今回のセミナーでは、服薬指導のコツをはじめから日本語で論理的に、でもサラリと説明し、またその場で訓練します。「なんだ、こう言えばいいだけなのか!」と、納得してもらったうえで、その場で練習して自身をつけてもらいます。

参加希望の方は、右の連絡フォームからご連絡ください。

宜しく願い致します。

2014年9月1日月曜日

収入の現実

今日は少し実習から離れて、薬剤師の収入の話です。もっと正確に言うと、税金の話です。このような話は、カナダで実際に仕事をして給与明細を手にするまでは、あまり気付かない人も思いますのであえて書いておきます。

所得があれば、税金が取られます。そしてその所得税には連邦所得税と州所得税の2種類があります。これらは累進課税方式となっていますから、所得が増えれば増えるほど、税金としてひかれる金額も大きくなります。

肝心の薬剤師の収入の額ですが、この1、2年は、新卒の薬剤師は本当に安いところで時給20ドル台(小売の薬局の場合)という会社もあるというのを人づてに聞いたことがあります。これは近年ジェネリック薬の保険償還額が削減されたことと関係があります。しかし、それ以前から働いている人の場合、これも個人的な聞き取りの結果に過ぎませんが、バンクーバー市内では時給30~40ドル、僻地で時給40ドル台、薬局マネージャーで時給50ドル以上というのが相場だそうです。ただ、一般的にカナダの東の方では時給が高くなるとも聞いたことがあります。しかし問題は、その収入にかかってくる所得税です。下の表はTax-services.caというウェブサイトからコピーしたもので、薬剤師の収入は大体下から2つのグループに入ってきます。パッと見て分かるように、とにかく総収入の40%以上は税金として引かれます。つまり、(超)単純計算をすると、額面での年収100,000ドルの人の手取りの金額は60,000ドルになってしまいます。またそこからMSPや生命保険、場合によっては家のローン、車のローン、教育費、日本への一時帰国に必要な費用などなど、もろもろの出費があるわけですから、最終的に日本で薬剤師をしていた時の収入とそれほど変わらない、またはもしかしたらマイナス(!)という人も出てくるかもしれません。これからチャレンジする人は、このような内容も是非参考にしてください。

Listed below are the sample of the combined British Columbia and federal personal income tax rate brackets for the Year 2014:
BC Income Tax Brackets Combined Federal and Provincial Tax Rates
Taxable IncomeTax Brackets & Rates
Up to $43,56121%
$43,562 to $87,12332%
$87,124 to $135,05440%
$135,055 and Over45%
http://www.tax-services.ca/british-columbia-tax-brackets-bc-income-tax-rates/