MSとはMultiple Sclerosis(多発性硬化症)のこと。この治療薬(http://mssociety.ca/en/treatments/modify.htm)は数多くありませんが、Gilenyaはそのひとつ。注意しておきたいのは、Vaccinations may be less effective during and for up to two months after fingolimod treatment. また、
Live attenuated vaccines are not recommended during
fingolimod treatment and for two months after discontinuing treatment, due to the risk of infection from the vaccine.
ということなので、
Vaccination for varicella zoster virus (VZV) is recommended prior to starting fingolimod treatment in patients without contraindications who have negative IgG antibody test results for VZV due to no previous exposure or vaccination. Fingolimod therapy should not be started until one month after VZV vaccination.
こういう滅多に見ない薬でもオスキーなどには出るかも知れませんので、MS societyのサイトでしっかり勉強しておきましょう。
[引用]
http://www.canadianhealthcarenetwork.ca/pharmacists/clinical/health-index-therapeutics/neurology/gilenya-new-ms-drug-approved-by-health-canada-10001
2014年10月30日木曜日
2014年10月29日水曜日
参考資料 - HPV
日本ほどにはその副作用などが問題になっていないことから、Gardasilの注射を受ける方はたまにいらっしゃいます。ただ、公的保険では費用がカバーされないために、決してその数は多くありません。効果だけを見れば非常に価値のあるワクチンだとは思います。こちらの資料も目を通してみましょう。http://www.hpvinfo.ca/
2014年10月23日木曜日
参考資料 - STI
自分の詳しくない領域を勉強するにあたって、一般向けの情報サイトを眺めるとかなり役に立つことがあります。そして/こちらのサイトもその一つ。http://www.sexualityandu.ca/
避妊や性感染症のトピックについて話す時には、この一部をそのままプリントアウトして患者さんに渡すことさえあります。よくまとまっていますので、皆さんも参考にしてください。
避妊や性感染症のトピックについて話す時には、この一部をそのままプリントアウトして患者さんに渡すことさえあります。よくまとまっていますので、皆さんも参考にしてください。
2014年10月11日土曜日
Harm reductionと薬剤師
主宰するセミナー以外にも、個人的な訪問を受け、時間をかけて1対1で話をすることがあります。このようなケースでは、こちらも最初からマンツーマンと分かって色々準備しますので、概して密度の濃い話をすることができます。私自身としても貴重な勉強をさせて頂いたのは、北米でも随一の薬物依存者集中地域、バンクーバーのダウンタウン・イーストサイド(DTES)のある施設の訪問に同行させて頂いたことでした。
Harm reduction (実害軽減措置。参考 http://www.health.gov.bc.ca/cdms/harmreduction.html
) とは、現状を受け入れた上で、そこに発生している実害の抑制をする考え方です。DTESでは特に、注射針の使い回しによるAIDS患者の増加、不衛生な環境で薬物注射を行うことにより発生する感染症、過量の薬物自己投与による死亡などが大きな問題となったため、これに歯止めをかけるために「誰もが安全に注射ができる場所」が設置され、これが「Insite」という施設です。Insiteでは、清潔な脱脂綿と注射針が利用者に提供され、これらを用いて薬物注射を行ったあと、使用済の注射針は適切に廃棄できる環境が整っています。看護師が常駐しており、個別のブースで薬物注射をしている人を監視し、薬物注射そのものに慣れていない人には、安全な注射方法を指導し、また過量投与が認められた場合には救急の処置を行うことができる体制が整っています。一般的に日本人的に理解に苦しむであろう点は、違法薬物がこの地域では極端によく出回っていること、またInsiteでは違法薬物の注射行為そのものを容認している点でしょう。もちろんこのような施設は今も賛否両論です。しかし、ハームリダクションの考え方では、これらを容認しないことによって生じるAIDSの更なる蔓延等の予防が優先されます。
DTESは世界一住みやすい街とも称されたバンクーバーのイメージを一瞬で吹き飛ばすほど雰囲気が特異で、普通に通りを歩くだけでもかなりの勇気がいるものです。この上、薬物を自己注射している人たちを目の前にし、さらに注射後に気分が高揚しているInsiteの利用者のそばを通って施設の見学をするのは結構緊張しました。しかし、このような場を目の当たりにすることで、普段薬局で扱うメサドンを服用する患者さんには、精神的に少し近づけた気がしました。もちろん本格的に薬物からの離脱を選んだ場合、メサドン以外にも様々な薬も関ってきますから、これらのついてよく知っておくことは非常に有益です。
薬剤師はどこへいっても常に勉強、一生勉強するものであることを再認識しました。
以下の資料、是非参考にしてください。
●CTVニュース
http://www.ctvnews.ca/health/health-headlines/harm-reduction-more-effective-than-war-on-drugs-study-1.1339700
●文献(Lancet)
http://www.communityinsite.ca/injfacility.pdf
Harm reduction (実害軽減措置。参考 http://www.health.gov.bc.ca/cdms/harmreduction.html
) とは、現状を受け入れた上で、そこに発生している実害の抑制をする考え方です。DTESでは特に、注射針の使い回しによるAIDS患者の増加、不衛生な環境で薬物注射を行うことにより発生する感染症、過量の薬物自己投与による死亡などが大きな問題となったため、これに歯止めをかけるために「誰もが安全に注射ができる場所」が設置され、これが「Insite」という施設です。Insiteでは、清潔な脱脂綿と注射針が利用者に提供され、これらを用いて薬物注射を行ったあと、使用済の注射針は適切に廃棄できる環境が整っています。看護師が常駐しており、個別のブースで薬物注射をしている人を監視し、薬物注射そのものに慣れていない人には、安全な注射方法を指導し、また過量投与が認められた場合には救急の処置を行うことができる体制が整っています。一般的に日本人的に理解に苦しむであろう点は、違法薬物がこの地域では極端によく出回っていること、またInsiteでは違法薬物の注射行為そのものを容認している点でしょう。もちろんこのような施設は今も賛否両論です。しかし、ハームリダクションの考え方では、これらを容認しないことによって生じるAIDSの更なる蔓延等の予防が優先されます。
DTESは世界一住みやすい街とも称されたバンクーバーのイメージを一瞬で吹き飛ばすほど雰囲気が特異で、普通に通りを歩くだけでもかなりの勇気がいるものです。この上、薬物を自己注射している人たちを目の前にし、さらに注射後に気分が高揚しているInsiteの利用者のそばを通って施設の見学をするのは結構緊張しました。しかし、このような場を目の当たりにすることで、普段薬局で扱うメサドンを服用する患者さんには、精神的に少し近づけた気がしました。もちろん本格的に薬物からの離脱を選んだ場合、メサドン以外にも様々な薬も関ってきますから、これらのついてよく知っておくことは非常に有益です。
薬剤師はどこへいっても常に勉強、一生勉強するものであることを再認識しました。
以下の資料、是非参考にしてください。
●ビデオ(実際の注射シーンも含まれていますので心の準備を)
Insite - Not Just Injecting, But Connecting
●CTVニュース
http://www.ctvnews.ca/health/health-headlines/harm-reduction-more-effective-than-war-on-drugs-study-1.1339700
●文献(Lancet)
http://www.communityinsite.ca/injfacility.pdf
2014年10月6日月曜日
前回セミナー(9/11)の感想 ~受講者から~
参考までに、ほとんどそのまま掲載させて頂きます。
- 「OSCEの概要、問題形式、解決方法のまとめはわかりやすく、今後どのように準備を進めていけばよいのかというとてもいいガイ
ダンスとなりました。」
- 「日本の服薬指導方法との違い(情報収集、指導項目など)
に視点を置いた部分も、OSCE対策に役に立つと思いました。」
- 「実際に自分で少し実践することができたのもよかったです。」
最後に、このようなコメントも。
- 「佐藤さんの経験をもとにカナダの薬剤師資格取得を目指す日本の薬剤師
を応援する!というパッションのようなものが伝わってきて、 とてもありがたく思いました。」
受講者の方にこのように感じて頂けるような時間を提供できたことが、私は非常に嬉しく思いました。
ただ、毎回受講者の数が少なく、継続が困難でないわけではありません。日本の大学受験予備校の大手でさえも、少子化の中で生徒の人数を確保するのに困難を極めて校舎をいくつも閉鎖した一方で、時間や場所を問わないオン・デマンド型の録画授業を主とする予備校が躍進するという現実から学べるのは、私自身のセミナーもオン・デマンド型に切り替えていかなければならないということでしょう。もっとも、私にそのようなコンピューター系の知識と技術があればの話ですので、この辺は徐々にプロジェクトを進めていくことにします。ただ、この11月のOSCEを受験予定で、直前練習会を開いて欲しいというリクエストがあれば、可能な限り応じていきたいと思いますので、一度ご連絡下さい。
2014年10月4日土曜日
EE対策おススメ教材 ~合格者の声から~
Canadian Pharmacy Exams: Pharmacist Evaluating Exam Practice Paperback – Feb 1 2011
by Fatima S. Marankan (Author)
以前は、EE(Evaluatin Exam)対策といえば「Comprehensive Pharmacy Review」と相場が決まっていたものですが、最近になって何人かの方から「Farima」を使って合格したと聞きましたので、参考までに紹介させて頂きます。
調べてみると、アマゾンで販売されています。
著者と本について全く聞いたことが無かったので、著者であるFatimaさんの経歴をLinkedinで調べてみると、UBCやSFUに勤務していたこともある方のようでした。
経歴に大学勤務とあるからマトモでその本が役に立つという訳ではありません。実際にナントカカレッジという名前に惑わされて、その通信教材を購入したら、非常に質の悪い、役立たずの印刷物が届いたという経験をしたひとは、私を含めて何人もいます。つまり、教材の数が極端に少ないEE対策においては、値段に見合わない怪しい教材を手にしてしまう危険があるのです。このような事態と痛い出費を防ぐ為にも、このブログでは実際の合格者の方からの生の声を伝えています。他の高価な教材を試すまえに、是非こちらの本で勉強してみてください。
《参考》
アマゾンの「Comprehensive Pharmacy Review」へのリンクはこちら。
しかし探してみると、オンラインでPDFファイルとしてダウンロードもできます。紙代と書籍購入代のバランスをみて購入してください。こちらの本では基礎薬学部分のみを勉強することをおススメします。
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