2016年12月28日水曜日

クリスマスギフト

ギフトといってもモノではないんですが、また今年もPEBC合格のニュースが届きました。

今回は男性の方で、まだ若くして、でも将来のことを本当に色々考えながら挑戦をつづけ、晴れてカナダで薬剤師になることができました。

このブログや、過去に開催したセミナーや新年会を通じて知り合った方の中から、毎年のように新たなカナダの薬剤師が生まれていることを非常に喜ばしく思います。

過去には現役薬剤師や合格者からの情報収集が困難であるなどの理由で、非常にハードルが高く感じられたカナダで薬剤師になる道のりですが、ここまでくるとカナダの日本人薬剤師は大して珍しくありません。そして、海外で何かしようという日本人が増えていることは良いことだと思います。

本ブログでは365日、無料相談を受け付けていますが、最近は海外志向の学生さんもちらほら見受けられます。これも世の中の流れでしょう。

留学、英語、カナダで薬剤師など、質問のある方は、いつでも気軽に連絡ください。
海外進出の足がかりになれば幸いです。

皆様、良い新年をお迎えください。

2016年12月17日土曜日

Certificate in Travel Health

毎年受験地が変わる国際旅行医学認定の試験ですが、来年はスペインのバルセロナで行われます。以下、受験費のまとめになります。メンバーになって、今年中に申し込みをすると安くなります。

Fees paid on or before 31 December 2016
ISTM Members:
Doctoral Level USD 475.00
Non Doctoral Level USD 350.00
Non-Members: USD 675.00
Fees paid beginning 1 January 2017
ISTM Members:
Doctoral Level USD 575.00
Non Doctoral Level USD 450.00
Non-Members: USD 775.00
これに加えてスペインへの旅費・滞在費もかかります。バンクーバーからバルセロナまでの安いチケットで1000ドルくらい。ヨーロッパのホテルは結構いい値段しますから、トータルするとかなり高額な受験旅行になります。とはいえ、勉強の一環ですので、興味のある人は受験してください。私は試験の翌日から開かれる学会に参加予定です。

2016年12月13日火曜日

アイエルツの受験回数

2006年の11月下旬にワーキングホリデービザで入国した当初、初めに取り組んだのはUBCのCP3に入るために、IELTSのスコアを取得することでした。

当時の必要スコアは、各セクションで最低6、平均値が7。
これがその頃は簡単ではありませんでした。

今ではグーグルやYoutubeなどで、色々な資料を見つけることができますが、その頃はそこまで充実していませんでした。そして、英語一般の練習では不十分で、IELTSに特化したトレーニングをしないといけないんです。当たり前といえば当たり前ですが、そのリーディングは結構専門的でレベルも高いし、スピーキングなんて一人で練習のしようがありません。

しかも、2007年の一回の試験費用が275ドル=約2万5000円で、これを最低でも3、4回は2007年の1月から4月までの間に受けています。つまり、多い時は1か月に2回受けました。いやはや苦労したなーとしか言いようがありません。

という話をしたのは、その当時のレシートが出てきたからです。
もちろん断捨離の対象です。

日本にいながら将来カナダで薬剤師を目指そうという人がいたら、IELTSから初めてください。この勉強は結構大変ですが、日本にいてもトレーニングを積むことはできます。

2016年12月11日日曜日

禁煙指導士!

スタバ勉の効果あって、禁煙指導士Certified Tobacco Educatorの資格試験に合格しました。

私の場合、どんなテストでも大体2回くらいはテストを受けないと合格しないのに、今年は糖尿病指導士の試験にも1回で合格したので、多分運が良かったのでしょう。

薬局では同じ仕事の繰り返しが多いので、試験という形で頭を使うようにしています。
ずっと前にブログに書いて、結構他人事だと思っていましたが、気が付けば自分でも
Certified Travel Medicine Pharmacist
Certified Diabetes Educator
Certified Tobacco Educator 
の3つタイトルをEmailの最後に書けるようになりました。

これから実践的な仕事をすることで、資格を維持しなければなりませんから、こちらも大変です。でも、仕事としてやりがいはあると思います。

カナダの薬剤師がとれるエキストラの資格について質問がある方、
いつでもご連絡ください。







2016年12月1日木曜日

薬局英語

ご存知の方も多いと思いますが、日経DIオンラインで薬局英語の連載をしています。

服薬指導にそのまま使える文例をまとめていますので、興味のある方は、是非ご覧ください。

一番最近の記事はイナビルの使い方です。

質問があれば、いつでも連絡ください。メール相談はボランティアで行っています。

2016年11月22日火曜日

勉強場所

最近また、集中して勉強する必要に迫られたので、結構真面目に机に向かっていました。

しかし人生のこのステージにおける生活では勉強時間の捻出が一番のテーマ。日中から夜にかけては仕事をしているのに加えて、家では基本的に子供の世話をしなければなりません。歯磨きとか、本読みとか、習い事の練習など、本当にキリがありません。

そこで思いついたのは、以前も実行していた早起き勉強。これならばほぼ確実に一日2時間程度の勉強時間が作れます。まだ外は真っ暗な朝5時には起きなければいけませんが。

家にいたら早朝といえど目を覚ました子供がまとわりついてくるリスクがあるので、場所を変えてのカフェ勉がもっとも安全です。

王道はスターバックス。今では日本でも十分に馴染みがあるお店ですね。ここは音楽がそれほど耳障りでもなく、長時間いれます。自分さえ気にしなければの話ですが、テスト直前の週末などにまとまった時間がとれれば、カフェラテ一杯+スイーツで6時間から8時間粘れます。

ティム・ホートンズという安いファーストフードのお店も早朝は割と使えます。カナダ全土に展開していますから、どこにでも見つかります。私の最寄りのティムホートンズでは、ラジオがかかっており、イマイチ耳障りなうえ、老若男女に非常に人気があるため、長時間の滞在には向いていません。早朝限定でしょう。

バンクーバー市内にいけば、はるかに沢山のカフェオプションがありますが、開店時間やお店の雰囲気は結構色々です。いろいろ試して、勉強していても息がつまらないような場所を探しあててください。

2016年8月17日水曜日

断捨離から見つけたもの

家の片づけという大義名分のもと、自分の書類を捨てようと決心し、しばらく前から断捨離をはじめました。

古いノートや過去に勉強した継続教育関係のプリントが主ですが、これらはスキャンしてコンピューターに保存できるので、本当に便利ですね。(所詮明日消えて無くなっても良いモノのばかりですが。)

はるか昔にアイエルツ対策に英語のライティングを練習したノートは、誰が見てくれる訳ではなくても、毎日1つか2つのトピックを書き続けていました。たった2冊程度のものなので、私よりも練習した人たくさんいると思います。

ライティングは、自分で書いて、自分で添削しても力の伸びに限界があります。
そのせいか、ライティングは全てのセクションの中で一番スコアが低かったです。
なんとなく無理だと思って、はじめから最低ラインの6だけを狙っていました。
でも、6より低い点数になることはありませんでした。

一時はこれらのノートを参考に、セミナーでも開こうと思いましたが、英語力についてはあまりに個人差が大きく、少人数でさえも同時に教えるのが難しいので、やめました。だから、これらのノートも2度と使うことはないと思って、すっきりと捨てました。

皆さんは、今、何を捨てて、これから新しい勉強をはじめますか?

すくなくとも部屋がすっきりすることで、新たな勉強への意欲がわきます。

断捨離、おすすめです。

また、英語の上達方法について質問のある人は、いつでも個人的に相談してください。

2016年7月17日日曜日

PEBC ... 長期戦の結末

今から6、7年前に知り合った人が、最近PEBCの試験に全て合格しました。
やはりOSCEは最大の難関のようでしたが、最後の最後に合格できました。

確か、バンクーバーのどこかで講演会をしたときに声をかけてくださって、それから地道に頑張られて来られましたが、途中諸々の事情により日本に滞在せざるをえなくなり、それでもここまで受験を続け、そしてそれぞれのテストに合格しました。

日本人としてカナダの薬剤師を目指す場合、色々なハードルがありますが、大きく分けると以下の5点です。

  • ビザ
  • 資金
  • 結婚
  • 出産・子育て
  • 親の健康

いずれかの理由で、誰もが一度はいずれかの理由で日本とカナダを行ったり来たりするか、または受験プロセスを中断します。中でも、どうしても長期戦にならざるを得ないのが、最後の2つです。

もっとも、どれをとっても「相手」がいるものばかり。カナダという国であったり、パートナーであったり、自分や相手の親だったりと、自分の力だけではどうにもならないことが沢山でてきます。資金作りにしても、日本へ出稼ぎに行く場合には、短期の雇用期間で、誰かに雇ってもらう必要があります。

だから最終的には「我慢比べ」の世界ですよね。「カナダで薬剤師!」という目標にむかって、初志貫徹できるかどうか、それが全てのようです。

学生時代にテストの点数が良かったかどうかとか、ほとんど関係ありません。(実際私自身は成績は良くありませんでした。)

今後もしもPEBCに挑戦される方、これは「我慢比べ大会!」だと思って挑戦(参加)してください。でも、そうやって合格されてきた方は沢山いますから、決して孤独な挑戦ではありません。

困ったときには、いつでも連絡してきてください。
今後もカナダで薬剤師を目指す人を応援しています!

2016年7月10日日曜日

糖尿病指導士

最近、晴れて「糖尿病指導士」となることができました。

筆記試験のみの試験で、「勉強して受験すればいいだけ」という単純なプロセスなので、PEBCのOSCEに比べたらシンプルです。

しかも、ダメならまた来年受ければいいやと思っているので、資格試験に対するためらいとかそういうのが最近はなくなってきました。ほとんど「受けたモノ勝ち」で、後は運だと思っています。それでも毎日早起きして勉強はしていましたが。

今年は、年末にもう一つテストを予定していますから、今後も早起き勉強を継続していきます!

2016年6月22日水曜日

帰国報告

2週間の里帰りを終えてカナダへ帰ってきました。

今回、母校の大学2年生に話をする機会がありましたが、予想以上に学生さんからの質問を受け、今でも少なからず海外志向の人間がいることを嬉しく思いました。

今後もオンラインで、いつでも相談・質問を受け付けていますので、気軽にメッセージしてください。質問の内容や個人情報は、一切ブログ上には表示されません。


2016年5月8日日曜日

5月のPEBC試験

PEBCの5月の試験(MCQとOSCE)が約2週間後に迫ってきました。

受験予定の方は、最後の追い込み頑張ってください。

私自身も今年は2つの資格試験を予定しているため、なんとか時間を作って勉強しています。
(最近ブログが更新できていない言い訳です。)

「失敗を恐れず挑戦し続ける姿勢が大切です!」と、過去に人に言われ、その通りだと思います。

要領と頭がダブルで悪いため、殊、試験に関してはこれまで沢山失敗してきました。

そのような経験から、最近の私にとって、テストというものは「失敗しても当たり前、受かればラッキー」程度のものとなりました。つまり、ようやく「失敗を恐れずに」の境地に至っていますが、せっかく受験するのですから、やはり一発合格するにこしたことはありません。

受験予定のみなさん、最後まで全力で頑張りましょう!







2016年4月1日金曜日

DENGVAXIA®

なんとこれは、世界初のデング熱ワクチンです。世界に先駆けて、メキシコで発売されました。

実は、最近訪問したメキシコ滞在中にこれを知りました。

やたら蚊に刺される体質なので、このワクチンは受けたかったのですが、現地で接種する機会はありませんでした。

もちろんしっかりと蚊には刺されましたが、幸いデング熱やジカ熱には罹りませんでした。

ブラジルやフィリピンでも承認されているようですから、今後更に多くの国でも販売されていくことと思います。

要注目です。



2016年3月5日土曜日

しばらく不在です

3月6日~21日までの間、ジカウイルスの現地調査に出かけます。
コメント欄から連絡を頂いてもすぐに返信できませんので、どうかご了承ください。

2016年2月11日木曜日

安楽死と薬剤師

Urgent need for guidance on pharmacists’ role in physician-assisted death
というタイトルのニュースがありました。

カナダで安楽死を法的に認めるかどうかの議論が続いています。そして、それが認められた場合、薬を取り扱う薬剤師は当然そのプロセスに巻き込まれていきます。

致死量の薬を調剤し、払い出すにあたって、どのようなガイドラインに則ってその処方せんを取り扱っていくべきかとう話です。もちろん倫理的にという話です。。

アルバータ州では、すでにガイドライン原案が薬剤師協会により作成され、今後詰めの作業に入っていくそうです。

15年前に大学の倫理の授業を受けていたころは、このようなプロセスに薬剤師が関ることになろうとは考えもしませんでした。

最もこのような場合でも、院外処方により薬局で調剤するという原則があてはまるがために、薬剤師の責任は重くなるわけです。

2016年1月29日金曜日

ポイント制の是非

College of Pharmacists of BC wins appeal in incentives case!
というタイトルでカレッジからメールがきました。
以下、本文もコピーします。

The College is pleased to announce that the BC Court of Appeal released its decision today on the bylaws prohibiting the provision of incentives for prescriptions or pharmacy services.

The BC Court of Appeal ruled unanimously in favour of the College of Pharmacists of BC, which means that the bylaws are now in force.
Honorable Madam Justice Newbury's decision states "The College can prohibit incentive programs ... inducements from pharmacists [are] a matter of public interest and professional standards." Read the full decision on the BC Courts website
This decision overturns the BC Supreme Court decision that was released on July 25, 2015. 

The BC Court of Appeal decision is a significant milestone for a self-governing profession and a major achievement since the College first put forth the bylaws on December 2, 2013. 
The bylaws prohibiting the provision of incentives for prescriptions or pharmacy services are found under the Health Professions Act Bylaws - Schedule F - Part I Community Pharmacy Standards of Practice and the Pharmacy Operations and Drug Scheduling Act Bylaws

顧客獲得のために様々な手段がとられるのは、どこの国でも一緒です。
そして方法によっては、裁判にまでかけられて是非を問われることもある、という例でした。

余談ですが、現在のBC州のカレッジのトップは、日系のボブ・ナカガワさんです。



2016年1月23日土曜日

CBC’s ‘Marketplace’ apologizes

要約すると、市販のサプリメントのビタミンC含有量は、ラベルの記載量よりも少ないという話が、昨年CBCマーケットプレースにより特集されました。テレビとインターネットです。

今になって、依頼先のラボの分析結果が間違っていました、ゴメンナサイ、ということです。

一般市民への影響って、どの程度だと思いますか???

実際には、報道内容を気にすることなくビタミンCのサプリを飲んでいる人はたくさんいます。

特に私の地域では、この冬、鼻、咳、耳にウィルスやバクテリアの集中攻撃を受けた人が多く、少しでも免疫力向上の救いになればということでしょう。







2016年1月22日金曜日

JAN 31 2016

朝からバンクーバーダウンタウンでプチ勉強会開催です。

というか、私自身が資格取得のための勉強しています。
場所は多分スタバ、時間は朝6時から9時頃まで。

一緒に勉強したい人、早起きして集まりましょう。
興味のある人は連絡ください。

2016年1月21日木曜日

ZIKA

中南米でジカウイルスの報告が相次ぎ、WHOも声明をだしています。

これにならって、PUBLIC HEALTH AGENCY OF CANADAや、厚生労働省検疫所FORTHもウェブサイトに情報をアップしています。

この時期、膨大な数の人がカナダから温暖な中南米へ旅行をしますから、最低1日2~3回は虫除けの話をしています。

予防としては、それくらいしか出来ることはありません。今のところは。




そして、人は太陽を求めて旅行しますから、日焼け止めの話もしなければなりません。

DEET含有虫除けの場合、塗る順番としては、日焼け止めが先、虫除けが後です。

Repellents and Sunscreen

Repellents that are applied according to label instructions may be used with sunscreen with no reduction in repellent activity; however, limited data show a one-third decrease in the sun protection factor (SPF) of sunscreens when DEET-containing insect repellents are used after a sunscreen is applied. Products that combine sunscreen and repellent are not recommended, because sunscreen may need to be reapplied more often and in larger amounts than needed for the repellent component to provide protection from biting insects. In general, the recommendation is to use separate products, applying sunscreen first and then applying the repellent. Due to the decrease in SPF when using a DEET-containing insect repellent after applying sunscreen, travelers may need to reapply the sunscreen more frequently.








2016年1月17日日曜日

Nicotine Gum

昨日吸入器の話をしたので、今日はニコチンガムの話をしましょう。

PEBC(OSCE)の受験勉強をしていたころ、これだけはきちんと練習しました。
当時チューターしてくれた一人が、
「言うべき内容は決まっているんだからパッパ、パッパと大事な点をカバーして!」
とハッパをかけてきたからです。
逆にいうと、当時の私はそれだけスローな話し方をしたんですね。
基本的に日本人は英語を話すことが苦手ですから、大事なことは、
「ポイントをおさえて、ゆっくり、ハッキリ」話すことです。
でも、車の運転と一緒で、練習していれば速いスピードで走れるようになります。

それはさておき、ニコチンガムで禁煙したい人には、
「ガムといっても、普通のガムとは違いますからね!」
と、適切な使用方法を説明する必要があり、
そうでもしなければ5分でガムを捨てる人だっています。
1個のガムは15分以上持続するという説明を忘れずに。
以下に、英語の説明を加えておきます。

それにしても毎日少しずつNRTを求めて薬局へ来る人たちをみていると、
潜在的なニーズはあるものだなーと毎日関心しています。
そして誰もが最近は健康志向です。

Advantages
  • The nicotine gum good for occasional smokers to reduce withdrawal symptoms, cravings and manage stress.
  • You can use the gum to help you reduce the number of cigarettes you smoke daily.

How to use
Note: The taste of nicotine gum can be unpleasant at first but most people get use to it with regular use.
  • Nicotine gum shouldn’t be chewed like regular chewing gum. Use bite-park technique. 'Bite' the gum once or twice, then “park” the gum in the corner of your mouth (between your cheek and gums).
  • Wait one minute, bite the gum a few more times, and then “park” the gum again.
  • Repeat the 'bite' and “park” process for 30 minutes.
  • It takes 15 to 30 minutes for the gum to start working so use the gum prior to when you think you will need it. For instance, if you used to smoke on your coffee break, take the gum 30 minutes prior to your regular break.
  • Avoid acidic food or beverages like coffee, tea, juice, and soda 15 minutes before using the gum. The acid in these products can prevent your mouth from absorbing the nicotine from the gum.

Common side effects
Nicotine gum is not like regular gum. If used incorrectly, you are more likely to experience side effects, including
  • Nausea
  • Stomach upset
  • Mouth, throat or gum irritation
  • Jaw ache
  • Hiccups
  • Headaches
  • Trouble sleeping
[引用]

2016年1月16日土曜日

Nicorette Inhaler

2016年1月1日に州政府による禁煙補助プログラムがアップデートされたのに伴って、結構な数の患者さんがNRT(Nicotine replacement therapy)購入のために薬局へやってきます。

今回公費負担となった商品の一つがこのNicorette Inhalerという商品。
今まであまり需要がなかったので知らないことが沢山ありました、。

指先にタバコを持っている「感覚」が一番のウリだと思いますが、
使用方法を説明するときのポイントは、ノドの奥に向けて吸い込み、
口腔内からニコチンを吸収させること。

するとどうでしょう。

「何だよそれ」といった感じのコメントがよく帰ってきます。
肺に吸い込む代わりに、ニコチンを口にためておくことが現実的ではないのです。

それならば他のオプションはということで、ガムを選ぶ人がほとんどです。

それはそれで患者さんに選択の自由がありますから、
どこまでもよい相談相手になることが大切です。
決して押し付けがましくならないように。

最近、日本でも英語を話さなければいけない場面が増えてきていると思います。
常に「これを英語でどういうか?」と考える訓練が必要ですね。

以下に英語の資料をまとめます。
とりあえず丸暗記して、試験なり、患者相談なりに備えましょう。結局そういう繰り返しです。






資料:http://www.nicorette.ca/products/inhaler

Nicotine Inhaler

Advantages
The inhaler is a plastic mouthpiece with a replaceable nicotine cartridge inside, which is sucked on like a cigarette. Unlike cigarettes, inhalers don't deliver a 'hit', but they can help with cravings by releasing nicotine which is absorbed through the lining of the mouth.
  • It mimics the hand-to-mouth action of smoking.
  • The user decides how often to use the inhaler.
  • Reduces the symptoms of nicotine withdrawal cravings and irritability.
Common side effects
  • Nausea
  • Headaches
  • Mouth or throat irritation
  • Stomach upset
How to use
Note: Stop smoking completely before starting the inhaler.
  • Take the mouthpiece out of its plastic wrapper.
  • Line-up the markings on the mouthpiece and separate the two pieces.
  • Remove one cartridge from the foil wrapped tray.
  • Press the cartridge firmly down into the bottom of the mouthpiece until the seal breaks.
  • Replace the top of the mouthpiece. Line up the markings.
  • Press the cartridge firmly down to break the upper seal of the cartridge.
  • Twist the mouthpiece to mis-align the markings.
  • With the tapered end of the mouthpiece in your mouth, either take in long deep breaths or short puffs.
  • Each cartridge will last for about 20 minutes of continuous frequent puffing.
  • When the cartridge is empty, remove the cartridge from the mouthpiece and dispose of the cartridge out of reach from children and pets.
  • Clean the mouthpiece regularly with soap and water.
  • Don't have any acidic beverages like coffee, tea, juice, and soda while using the inhaler. The acid in these drinks can prevent your mouth from absorbing the nicotine from the inhaler.
Recommended schedule
  • Use at least six to twelve cartridges per day initially.
  • Do not use more than twelve cartridges a day.
  • As your body adjusts to not smoking, you can choose to stop using the inhaler or slowly reduce the number of cartridges you use a day.
  • Do not use the inhaler for more than six months.
資料:https://www.quitnow.ca/tools-and-resources/quitting-medications/inhaler

2016年1月15日金曜日

CP3受講のための条件

CP3に関する質問が続けて寄せられたので、かるくまとめます。

CP3プログラムとは、ブリティッシュコロンビア州立大学が提供する外国人薬剤師のためのブリッジングプログラムで、現在はBC州で免許をとるための必須項目です。CP3受講のための条件は、以下の4点です。

① PEBCの書類審査と試験(EE)にパスしていること
ν DOCUMENT EVALUATION
ν EVALUATING EXAM

② 英語の試験でスコアをとっていること
ν ENGLISH FLUENCY TEST

③ College of Pharmacists of British Columbia (BC州薬剤師協会)へ登録すること
Document Evaluationと同程度の書類の準備が必要になります。心の準備を。

④ ビザがあること(薬局実習のため!)
移民した人の場合、特に問題ありません。
そうでない人の場合、合法的に働くことの出来るビザが必要です。
現実的になオプションとしては以下の2つになります。
a. CP3を通して実習期間(3ヶ月)をカバーできる就労ビザを申請する。
b. ワーキングホリデービザで、実習期間(3ヶ月)をカバーする。

ちなみにCP3受講のために、日本での就労経験や過去の肩書きは特に必要ありません。
薬局でのパート経験しかなくても、薬剤師として30年のキャリアがあっても、大学の教授でも、チェーン薬局社長でも、関係ありません。誰もが同じスタートラインからスタートします。
繰返しますが、CP3の受講に過去の職歴は一切問われません。

参考までに。

2016年1月8日金曜日

新年会の報告

1月3日、バンクーバーダウンタウンのスターバックスコーヒーのテーブルで、熱い新年会が開かれました。

特別ゲストとしての参加を予定していたジョン(日系2世のUBCインストラクター)が急遽不参加となりましたが、それでも少数精鋭により様々な情報交換を行いました。


ここ数年に渡り、カナダで薬剤師を目指す、または既に免許を取得した日本人薬剤師の集まりを開催してきましたが、時間が経つにつれて、様々な情報が蓄積してきました。それは最近のPEBCの試験そのものついてであったり、また薬局実習であったり、さらには最近の薬剤師業務についてなどです。

最低でも1年に1回はこのような会を開催していきたいと思いますので、今後もカナダを薬剤師を目指している人、目指すかも知れない人、目指す予定はないけれど興味のある人、是非一度ご連絡ください。



2016年1月1日金曜日

妊娠・授乳と薬の話

最近のCE(継続教育)にでてきたので、軽くまとめます。

マザー・リスク・プログラムとは、カナダトロント小児病院で1985年から開始された妊娠中・授乳中の薬の安全性に関する情報収集と提供のシステムです。こちら世界的に非常に有名です。
www.motherisk.org

Dr. Gideon Koren (マザーリスクプログラム創設者!) が2014年5月21日に行ったパロキセチンの胎児毒性およびアルコール毒性についての講演を、Youtubeで視聴できます。やや英語が訛っていますが、ジョークも面白いので医療関係者の方は是非一度ご覧になってください。

PROZAC BABY - Depression in pregnancy through the eyes of the unborn baby
https://www.youtube.com/watch?v=1ykZ61Y1JCc


マザーリスクプログラムにはこの他にもオンラインで視聴できるモジュールがいくつもあります。薬学英語を鍛えたい方にはお勧めです。
http://www.motherisk.org/prof/elearning.jsp

「Teratology Information Specialists (OTIS)」という北米のNPO法人も、MotherToBabyというウェブサイトで情報提供をし、またマザーリスク同様、電話相談も可能です。
http://mothertobaby.org/fact-sheets-parent/

日本では、国立成育医療研究センターが同じような形で情報センターを運営していますが、一般の方にとっては手続きが煩雑で、回答を得るまでに時間がかかるかもしれません
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/

紙ベースの資料として、通称「ブリグス」と呼ばれるバイブル的な本があります。カナダの薬局には必ずおいてあります。個人的に購入する必要はありませんが、この本の存在を知らずにカナダの薬局では働けません。
Briggs GG, Freeman RK, Ya e SJ. Drugs in pregnancy and lactation: a reference guide to fetal and neonatal risk」10th ed. Baltimore, MD: Lippincott,Williams & Wilkins; 2014.
http://www.amazon.ca/Drugs-Pregnancy-Lactation-Reference-Neonatal/dp/1451190824/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1451719731&sr=1-1