小さい子供が急に熱が出て耳が痛い!と言い出したときにはAOMが疑われます。
主な原因菌は、
- S. pneumonia
- H. influenza
- M. catarrhalis
ですが、鼓膜が破れている場合には(perforation)、
- S. aureus
- P aeruginosa
も考えます。四分表にしてみるとこのようなかんじでしょうか。
結論からいえばamoxicillinがDOC(Drug Of Choice)ですが、
その理由としてはamoxicillinがグラム陽性菌とグラム陰性菌の一部に効くからです。
では、ペニシリン系の薬にアレルギーがあったらどうでしょう?
スペクトラムに妥当な選択となるのは、マクロライド系の薬です。
Clarithromycinやazithromycinが該当します。
上記いずれの薬も粉が容器(bottle)に入った状態で棚に並んでおり、
これらは水と混ぜる必要があります。
(この作業をreconstituteリコンスティテュートと呼びます。)
Perforationの場合、点耳薬(Ciprodex = ciprofloxacin + dexamethasone)が処方されることもあります。
AOMは小児に多いものですから、用量はmg/kg/dayで頭に入れ、
薬局で仕事をする際には患者さんの体重の確認を忘れずに。
量は少なすぎてもダメ、多すぎてもダメです。
また自分で用量を確認した計算は、処方せんに全て書き残します。
日本では薬剤師は処方せんの原本にそんな書き込みしませんが、カナダではします。
薬剤師が処方せんに書き込みをしても、それが必要な情報であれば特に問題ありません。
むしろそのような書き込みがないと、用量のチェックをしていないと思われます。
Ciprodexという薬は、点耳とはいえ小児にciprofloxacinですが、結構よく処方されます。
さらに余談ですが、カナダには粉薬というものはありません。
粉のものは水と混ぜて患者さんに渡します。
参考
http://www.healthlinkbc.ca/kb/content/major/hw184385.html#hw184387
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