薬局実習についての話を書いていますが、要するにここで伝えようとしているのは実習に際して、「本当は大切なのに誰も教えてくれない」ことです。
前回はパソコンが使えることの重要性、ひいてはタイピングスキルがどれだけ大切かということを書きましたが、タイピングをしていると避けて通れないのが費用の計算と、そのオンラインクレームの処理結果の見方です。
この点についてもあまり詳しく教えてくれる人はいませんから、ここでザっと説明しましょう。
でも、一行で表せるほど簡単です。
「調剤費+薬の費用=合計金額」
これが費用の計算方法です。調剤費は、dispensing feeとかprofessional feeとも呼ばれ、最も安いところで5-6ドル(このようなお店の場合、毎年会員費用を支払っている)、通常は9-12ドル程度です。薬局の立地とか、処方せんの集中率とかにはまるで関係なく、まるで好き勝手に薬局が個別に決定できます。
しかし、このdispensing feeについては、政府からの保険償還額の上限が決まっていますから、それを超した額を設定している薬局では、患者さんが差額を負担することになります。
つまり、当たり前ですが、dispensing feeが安い薬局に行けば、薬代は安くなります。
ややこしいと感じるのはここからです。保険の支払いが絡む部分です。
保険は大きく分けて2種類。
公的保険(BC州の場合Pharmacare)と、
民間保険(呼び名はPrivate plan, Third party plan, Extended care planなどどれでも可)があります。
この2種類の保険を合わせて、
「合計金額-公的保険負担額-民間保険負担額=自己負担額」
という式で、自己負担額が決定されます。使ったのは、足し算と引き算のみですね。
ただ、民間保険は加入している人と、していない人がいます。
つまり、加入しているのは公的保険のみという人もいます。
公的保険といっても、最もメジャーな保険プラン(BC州ではFair Pharmacare)では、免責金額方式をとっているため、薬を滅多にのまず、また免責金額が高い人は、たまに薬を買うと100%自己負担です。
民間保険は、負担割合が決まっていたり、定額の負担額が決まっていたり、免責金額が設定してあったりなかったりと、内容は本当に様々です。
その他にもWCB(労災)、RCMP(国家騎馬警察隊)、IA(Indian Affairs、ファーストネーション)、DVA(Department of Veterans Affairs、退役軍人 )といった保険を持つ人がいますが、その場合は基本的に費用が全てカバーされ、自己負担はゼロとなります。
0 件のコメント:
コメントを投稿