UBCの卒業は1960年代で、卒業写真の顔は、名前が下に書いてなければまるで分かりません。
またBC州の薬剤師免許の番号は2000番台。私の番号は10000番台。
どれだけ長きに渡って薬剤師として活躍してきたかが分かります。
62歳にして新しいシステムの薬局に入ってくることほど大変なことは無かったと思います。
異なるレセコン、シフト制、周りにも薬剤師が働いていることの違和感。
それまで小さな町で一人で薬局を切り盛りしてきたこの方にとってはもう別世界だったことでしょう。
私がこの方と仕事をするようになってすぐにお客さんに言われたことがあります。
"You are lucky to be able to work with him."
この言葉を理解するのには時間がかかりましたが、今はよく納得できます。非常に紳士な人柄で、決して同僚の文句を言わない潔い姿勢、また長年の患者さんから全幅の信頼を寄せられながら、妥協を許さずに仕事に臨む態度。もちろん、シフトの30分も早く来て、30分でも1時間でも残業代なしでシフトのあとも働くこともありました。でもこれは、年老いて仕事をしている自分が周りに迷惑をかけてはいけないという「心配り」によるものでした。
自分の周りにいる人から学ぶことは本当に沢山あります。
何かの縁というものでしょう。
良い縁が沢山もって色々なことを学べるよう、常に自分の姿勢も正して生きたいものです。
もちろん、ときには反面教師のような人もいるかもしれません。
でも全てが自分の糧になるはずと信じることが大切です。
本当に紳士的だったベテラン薬剤師に少しでも近付けるよう、
真面目に仕事に励んでいきたいと思います。
写真:散剤というモノがないカナダではまず見かけることのない試薬ビン。昔、自分の薬局で使っていたものをあげるといわれましたが、とてもキレイな状態で保存されていてビックリ!
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