2014年12月20日土曜日

新年会の日にち

2015年1月11日に決定します。

まだまだ参加者募集中ですので、ご都合をご検討ください。

参加人数に合わせて場所(バンクーバー市内)を決定していきます。

因みに、会費ゼロです。ご自身の食事代だけをご負担ください。





2014年12月19日金曜日

合格の報告

「11月に行われたOSCEに合格しました!」という連絡を頂きました。

私にとって、このような報告ほど嬉しいことはありません。

誰もがすんなり進むことのできないこの道のり。そんな中でも特に大変な辛い思いをしながら、でも時間をかけて様々なことを心の中で消化しながら、本当によく頑張ってこられた方からの報告でした。心からお祝いを申し上げます。

今後も引き続き、微力ながらPEBC挑戦者のサポートをして参ります。
ご遠慮なく連絡ください。

連絡方法:お名前とEメールのアドレスをコメント欄に記入して頂ければ、折り返しメールにて連絡させて頂きます。コメント欄に記入された内容はブログ上に公開されることはありません。












2014年12月12日金曜日

BC州で薬剤師を目指す場合の変更点と今後のプラン

最近、PEBC挑戦中の方に指摘されて分かったことですが、BC州の薬剤師協会が外国人薬剤師の免許取得プロセスに変更を加えました。よく読んでみれば今年の8月から有効とされています。

Effective August 20, 2014, all international pharmacy graduates that have not engaged with the Pharmacy Examining Board of Canada (PEBC) (ie. have not started the Document Evaluation Process) prior to this date, must now register first through the National Association of Pharmacy Regulatory Authorities (NAPRA), the Pharmacists’ Gateway Canada.

NAPRAのゲートウェイというのは、以前にこのブログでも紹介しましたが、外国人薬剤師としてカナダで薬剤師業務を始めるに当たって、どのようなことに精通していないかを見極めるアンケートのようなものですが、それと同時に、PEBC合格に向けての道しるべとしての機能も持ち合わせています。

これまでにDEのプロセスを開始していない人は、このPharmacists’ Gateway Canadaにまずは登録する必要があります。

更に重要なのは、上記のリンク先の書類のStep 9です。
Successfully complete the Structured Practical Training (SPT) offered in The Canadian Pharmacy Practice Programme (CP3). The Canadian Pharmacy Practice Programme (CP3) is under the Division of Continuing Pharmacy Professional Development at UBC. The College recognizes the SPT component within the CP3 programme. Note: Enrollment in the full program is required. For further information, please visit their website at: http://cpd.pharmacy.ubc.ca/content/canadianpharmacy-practice-programme

つまり、UBCのCP3に含まれるSPTと呼ばれる実習にいってくださいという旨が記されています。

こちらはStructured Practical Training (SPT) Programへのリンクをみると、もっとはっきり書いてあります。SPTを受けるには、CP3に入らないといけないということです。
To fulfill the requirements of the College’s SPT program, you are required to enrol in the Canadian Pharmacy Practice Programme (CP3) through the University of British Columbia-Continuing Pharmacy Professional Development (UBC-CPPD) department at: http://cpd.pharmacy.ubc.ca/content/canadianpharmacy-practice-programme.

これはPEBC挑戦者の予算や計画に大きな影響を与えます。CP3に初めから行くつもりで頑張ってる人にとっては、大したことはないかもしれませんが、そのように計画していなかった人も多くいます。

今後カナダで薬剤師を目指す方は、カレッジの指定する流れで受験計画を立ててください。


連絡方法

ご迷惑をおかけしますが、ブログ上の連絡フォームがうまく機能していません。

代替方法として、「コメントを投稿する」を利用して連絡をください。

コメント欄にお名前とEmailアドレス等を入力し、「公開」をクリックして頂きますが、

この内容は私の承認なしではweb上に公開されることはありません。

つまり、個人情報がブログ上に即表示されることはありません。


そこで、改めて宣伝ですが、2015年1月に新年会を開きます(日にち未定)。

ランチ&/orティーパーティーという形をとりたいと思っています。

カナダで薬剤師を目指している人、興味のある人であれば、基本的に誰でも参加できます。

いくつかのテーマに沿って、貴重な情報を共有する空間にしていきますので、

参加希望の方は、コメント欄から連絡をお願いします。

皆様の参加を心よりお待ちしております。






2014年11月30日日曜日

SGLT2阻害薬

スペシャリストからInvokanaという薬の処方せんが増えています。この手の新しい薬は、特に日本語での説明が充実しています。カナダで新しいものを学ぶ際に、日本語で知識をつけておくと、日本人のお客さんにも上手く説明できるようになります。つまり、日本語と英語を使い分けて仕事をする立場になると、英語だけに偏ってはいけないこともあるのです。ここへきて新しい糖尿病の治療薬が増えていますので、しっかりとした知識の確認が必要です。

糖尿病リソースガイド
http://dm-rg.net/1/001/010900/#sglt2i-008

Invokana web site
http://www.invokana.com/

「肺炎」の治療薬

PEBCの受験を始めた頃、感染症に対する抗菌薬の考え方がよく分からずに苦労しました。日本の大学ではそれほど臨床的なガイドラインのようなものは勉強しませんでしたから。それでいていざ本番のQEのテストを受けてみると、この問題がどっさり。はっきりいって悪夢でしたね。

今では、大学や「PHARMACIST’S LETTER」が初めからよくまとまった表を作ってくれますので、このようなものを初めからアタマに入れておけばよいということになります。もっともPEBCのテストのほうも難しくなっているとは思いますが。それでも基礎的内容ですので、参考にしてください。

下のリンクは「肺炎」の治療に用いられる抗菌薬です。この寒い時期、このような処方が増えてきています。自分でスラスラ処方せんが書けるようになるくらいまで、よく頭にいれておきましょう。(実際に処方せんを書くことはありませんが。)

http://www.dfcm.utoronto.ca/Assets/DFCM2+Digital+Assets/Family+and+Community+Medicine/DFCM+Digital+Assets/Learners/One+pagers/Pneumoniafinalv3.pdf

http://prescribersletter.therapeuticresearch.com/pl/ArticlePDF.aspx?cs=&s=PRL&DocumentFileID=79666&DetailID=291224&SegmentID=6393.

2014年11月24日月曜日

新年会の予定

2015年1月に新年会を予定しました。初めての試みです。

これまでのようなセミナーという形ではなく、カナダで薬剤師になった人や、なりたい人、なろうとしている人、なろうかどうしようか検討中の人、なる気はないけど興味のある人etcが集まってランチ(orティーパーティー)をしながら、情報交換をできればと考えています。つまり、いわゆる交歓会ですが、いくつかテーマを設けて、それらに沿って会を進めていきます。

PEBC挑戦中の人から出来るだけ多くの質問をしてもらうために、
食事をしながらワイワイやるのが基本です。

今のところ、日にちは未定。


参加される方の希望の曜日を送って頂いて、調整していきます。

場所はいつもどおりバンクーバー市内になりますが、詳細は未定です。

まずは「連絡フォーム」から連絡お願いします。

2014年11月18日火曜日

英語で困ったら

会話もそうですし、IELTSもそうですが、やはりカナダ人に直してもらったほうが納得するという方も多いと思います。そんな方に、私の友人Taraを紹介します。

過去にJETプログラム(政府公認で、日本の中学校などで英語の先生をするもの)で栃木県に数年間滞在したことがあるので、日本と日本人には精通し、またその温和な性格から、バンクーバーのESLで先生をしていたころから非常に人気がありました。

私は何年も前に個人的にチューターをしてもらったことがあり、TaraのおかげでIELTSのスコア(当時の基準はOverall 7)をとれたといっても過言ではありません。

お困りの方は、是非一度直接連絡をとってみてください。
ウェブサイトはこちらになります。
http://simpleesltutoring.com/
発音教授法→http://simpleesltutoring.com/consonants/basic-consonant-sounds/

2014年11月8日土曜日

OSCEの前に

もし試験前に読んでもらえる最後のアドバイスをかくとしたら、これです。

このやりとりがテストであることをさておき、
模擬患者さんや模擬ドクターは全て自分の家族だと思って接してみてください。

「ねえ、今日お医者さんからこんな薬をもらったんだけど、ちょっと飲みあわせを調べてみてくれない?」と、お父さんやお母さんが薬剤師である自分に訊いてきたら、どのように答えますか?

もちろん、まったく聞いたことのない薬であれば、この相談に答えるための必要事項をレファレンスから調べ、解決方法を探すことと思います。

なんら薬に関する問題の見つからないようなストレートなカウンセリングであれば、やはり自分のおばあさんやおじいさんが「薬局の薬剤師さんが説明してくれたけど、よく分からなかったの。ちょっと分かりやすく教えてくれる?」と自分にいっていると思ってください。

薬にアレルギーはなかった?最近の血糖値はどう?これと同じような薬飲んでなかったっけ?などなど。馴染みのある高血圧の薬が処方されていたとしても、「じゃあ、ちょっとお酒を控えて、運動でもしたほうがいいんじゃない?」といったnon drug measureの説明も楽にでてくるかもしれません。

テストだと思っているとどうしても頭が硬くなってしまい、患者さんに聞くべきことも聞けなくなることが多々あります。しかし、それが自分の身内であれば少しは柔軟に対応できる部分もでてきます。分からなければ調べるだなんて当たり前って思えるかもしれません。

「こんな方法もあるのか!」と思うことで、受験中の気分が少しでも楽になると幸いです。

それでは、受験者のみなさんのご健闘と合格をお祈りしています!


2014年11月4日火曜日

いよいよMCQ

11月5日から6日にかけてQE Part I(MCQ)を受験される方、
心より健闘をお祈りしています!全力で頑張って下さい!!

2014年11月1日土曜日

いよいよOSCE

 いよいよ11月のQEまであと1週間をきりました。私としては未だに十分なMCQ/OSCE対策を提供できず、もどかしい思いが募っていますが、これについては今後私に「何ができるか?」について計画を練っているところです。さて今日は、OSCEに関して、試験当日の過ごし方の提案です。

 OSCE当日は、時間に余裕をもって試験場に到着した後、チェックインをして、試験についての説明が始まります。これだけでもトータル2時間程かかります。その後、約3時間半をかけて実際のテスト(ステーションの巡回)、それが終わったあとも、フィードバックを書いたり、サインアウトしたり、預けた荷物を返してもらったりと、出てくるだけでも何かと時間がかかります。ですから、チェックインの時点から6時間以上は拘束されると思ってください。 

 今思い起こしても、訳が分からずに受験した私自身の初めてのOSCEのあとは、アタマがフラフラでした。いや、何度受けても頭がフラフラになるような、タフなテストでした。強調しすぎても、し過ぎることはないと思いますが、とにかくOSCEのテストは長丁場です。従って、何の変哲もない超基本的なアドバイスのように聞こえるとは思いますが、「万全の体調で受験すること」、これが第一です。そうでなければ、いくつものステーションを、頭がクリアな状態で回ることなんて出来ません。ボーっとしていれば、それだけで次々に笛がなって、気が付いたら試験が終わってしまいます。ですから、とにかくこの先1週間、試験が終わるまでの間は、絶対に体調を崩さないようにしてください。そのためには、なるべく強めの気合と緊張感をもっていてください。きっと免疫力が高まって、風邪を引きにくくなります。

 試験当日の朝御飯(または早めの昼食)は重要です。しっかり食べていきましょう。OSCEの受験中は、頭を激しく使いますから、思っている以上にお腹が減っていきます。試験途中に設けられている20分の休憩では、スナックがタダで提供されますが、それまでの試験のデキが気になっていると、ハッキリ言って食べる気がしません。また、甘ったるい栄養バーの類は、私にとってはどことなく胸焼けのもとになるような気がするので、自分の経験では、OSCEの休憩中に一切手をつけたことがありません。しかし、普段からこのような食べ物に慣れている方であれば、一本サラリと食べてしまうことをおススメします。なぜなら、疲れた頭に糖分が必要なこと、また純粋にお腹が減るほど疲れるからです。

 では、疲れないようにするにはどうすればよいかですが、普段からOSCE当日のように7分刻みで3時間ぶっ続けでOSCEの練習をすることです。もちろんそのためには、OSCEの練習問題が手に入っていることが条件です。UBCのCP3やそれに準ずるコースをとった人は、それまでに授業中に練習した問題を繰り返すのが良いと思います。また、PEBCのサンプル問題や、各種予備校がYoutubeを通して提供しているデモを参考にするのは、一つの手です。さらには適当にGoogleで検索して引っかかってくるOSCEのヒント等には、とりあえず目を通しておきましょう。
http://www.pharmacyintern.ca/blog/170210/paul/tips-passing-osce-exam-first-time
http://www.pharmpress.com/files/docs/OSCE_sample%20chapter.pdf
http://www.aspeducators.org/files/vl/toolkit-final-pdf.pdf

Good luck!

2014年10月30日木曜日

参考資料 - Gilenya for MS

MSとはMultiple Sclerosis(多発性硬化症)のこと。この治療薬(http://mssociety.ca/en/treatments/modify.htm)は数多くありませんが、Gilenyaはそのひとつ。注意しておきたいのは、Vaccinations may be less effective during and for up to two months after fingolimod treatment. また、

Live attenuated vaccines are not recommended during 
fingolimod treatment and for two months after discontinuing treatment, due to the risk of infection from the vaccine.

ということなので、

Vaccination for varicella zoster virus (VZV) is recommended prior to starting fingolimod treatment in patients without contraindications who have negative IgG antibody test results for VZV due to no previous exposure or vaccination. Fingolimod therapy should not be started until one month after VZV vaccination.

こういう滅多に見ない薬でもオスキーなどには出るかも知れませんので、MS societyのサイトでしっかり勉強しておきましょう。

[引用]
http://www.canadianhealthcarenetwork.ca/pharmacists/clinical/health-index-therapeutics/neurology/gilenya-new-ms-drug-approved-by-health-canada-10001

2014年10月29日水曜日

参考資料 - HPV

日本ほどにはその副作用などが問題になっていないことから、Gardasilの注射を受ける方はたまにいらっしゃいます。ただ、公的保険では費用がカバーされないために、決してその数は多くありません。効果だけを見れば非常に価値のあるワクチンだとは思います。こちらの資料も目を通してみましょう。http://www.hpvinfo.ca/


2014年10月23日木曜日

参考資料 - STI

自分の詳しくない領域を勉強するにあたって、一般向けの情報サイトを眺めるとかなり役に立つことがあります。そして/こちらのサイトもその一つ。http://www.sexualityandu.ca/
避妊や性感染症のトピックについて話す時には、この一部をそのままプリントアウトして患者さんに渡すことさえあります。よくまとまっていますので、皆さんも参考にしてください。


2014年10月11日土曜日

Harm reductionと薬剤師

主宰するセミナー以外にも、個人的な訪問を受け、時間をかけて1対1で話をすることがあります。このようなケースでは、こちらも最初からマンツーマンと分かって色々準備しますので、概して密度の濃い話をすることができます。私自身としても貴重な勉強をさせて頂いたのは、北米でも随一の薬物依存者集中地域、バンクーバーのダウンタウン・イーストサイド(DTES)のある施設の訪問に同行させて頂いたことでした。

Harm reduction (実害軽減措置。参考 http://www.health.gov.bc.ca/cdms/harmreduction.html
) とは、現状を受け入れた上で、そこに発生している実害の抑制をする考え方です。DTESでは特に、注射針の使い回しによるAIDS患者の増加、不衛生な環境で薬物注射を行うことにより発生する感染症、過量の薬物自己投与による死亡などが大きな問題となったため、これに歯止めをかけるために「誰もが安全に注射ができる場所」が設置され、これが「Insite」という施設です。Insiteでは、清潔な脱脂綿と注射針が利用者に提供され、これらを用いて薬物注射を行ったあと、使用済の注射針は適切に廃棄できる環境が整っています。看護師が常駐しており、個別のブースで薬物注射をしている人を監視し、薬物注射そのものに慣れていない人には、安全な注射方法を指導し、また過量投与が認められた場合には救急の処置を行うことができる体制が整っています。一般的に日本人的に理解に苦しむであろう点は、違法薬物がこの地域では極端によく出回っていること、またInsiteでは違法薬物の注射行為そのものを容認している点でしょう。もちろんこのような施設は今も賛否両論です。しかし、ハームリダクションの考え方では、これらを容認しないことによって生じるAIDSの更なる蔓延等の予防が優先されます。

DTESは世界一住みやすい街とも称されたバンクーバーのイメージを一瞬で吹き飛ばすほど雰囲気が特異で、普通に通りを歩くだけでもかなりの勇気がいるものです。この上、薬物を自己注射している人たちを目の前にし、さらに注射後に気分が高揚しているInsiteの利用者のそばを通って施設の見学をするのは結構緊張しました。しかし、このような場を目の当たりにすることで、普段薬局で扱うメサドンを服用する患者さんには、精神的に少し近づけた気がしました。もちろん本格的に薬物からの離脱を選んだ場合、メサドン以外にも様々な薬も関ってきますから、これらのついてよく知っておくことは非常に有益です。

薬剤師はどこへいっても常に勉強、一生勉強するものであることを再認識しました。
以下の資料、是非参考にしてください。

●ビデオ(実際の注射シーンも含まれていますので心の準備を)

Insite - Not Just Injecting, But Connecting 


●CTVニュース
http://www.ctvnews.ca/health/health-headlines/harm-reduction-more-effective-than-war-on-drugs-study-1.1339700











●文献(Lancet)
http://www.communityinsite.ca/injfacility.pdf

2014年10月6日月曜日

前回セミナー(9/11)の感想 ~受講者から~

参考までに、ほとんどそのまま掲載させて頂きます。

  • 「OSCEの概要、問題形式、解決方法のまとめはわかりやすく、今後どのように準備を進めていけばよいのかというとてもいいガイダンスとなりました。」
  • 「日本の服薬指導方法との違い(情報収集、指導項目など)に視点を置いた部分も、OSCE対策に役に立つと思いました。」
  • 「実際に自分で少し実践することができたのもよかったです。」

最後に、このようなコメントも。
  • 「佐藤さんの経験をもとにカナダの薬剤師資格取得を目指す日本の薬剤師を応援する!というパッションのようなものが伝わってきて、とてもありがたく思いました。」
受講者の方にこのように感じて頂けるような時間を提供できたことが、私は非常に嬉しく思いました。

ただ、毎回受講者の数が少なく、継続が困難でないわけではありません。日本の大学受験予備校の大手でさえも、少子化の中で生徒の人数を確保するのに困難を極めて校舎をいくつも閉鎖した一方で、時間や場所を問わないオン・デマンド型の録画授業を主とする予備校が躍進するという現実から学べるのは、私自身のセミナーもオン・デマンド型に切り替えていかなければならないということでしょう。もっとも、私にそのようなコンピューター系の知識と技術があればの話ですので、この辺は徐々にプロジェクトを進めていくことにします。ただ、この11月のOSCEを受験予定で、直前練習会を開いて欲しいというリクエストがあれば、可能な限り応じていきたいと思いますので、一度ご連絡下さい。



2014年10月4日土曜日

EE対策おススメ教材 ~合格者の声から~

Canadian Pharmacy Exams: Pharmacist Evaluating Exam Practice Paperback – Feb 1 2011

2014年9月21日日曜日

多忙につき

最近、どうしてもブログをアップできません。
ここで紹介したいようなトピックは色々あるのですが。

今後の「予告」としてタイトルだけ紹介すると、
-Harm reductionと薬剤師
-私を訪問してくださる方々
-Travel medicineの勉強会から
-薬局実習についての予備知識(体験談)の続き
-EE対策おススメ問題集
などなどです。

更に追い討ちをかけるように、来週からの2週間は国外に出かけてしまい、
この間ブログはアップできません。

11月のOSCEを受験予定の方、本番に向けて激しいトレーニングを続けてください。

「練習」に勝る近道はありません。


2014年9月20日土曜日

Therapeutic Thought Process Algorithm

タイトルに記したようなものがあります。

アルゴリズムになっており、実際の症例があれば分かりやすいかと思いますが、
例えば「副作用が起きたら...」という設定で、流れにのって思考する練習をしてみてください。

NAPRAのサイトでダウンロードできます。
http://napra.ca/Content_Files/Files/algorithm.pdf

2014年9月13日土曜日

9月11日のセミナー報告

今回も少数精鋭のセミナーでしたが、その分非常にインタラクティブで、内容の濃いものにすることができました。今後も、カナダの薬剤師を目指す方、特に実地試験であるオスキーに不安を覚えられている方は是非ご参加頂ければと思います。

以下、オスキーの核となる部分をまとめますが、これはDrug Related Problem(DRP)と呼ばれる考え方です。簡単に説明すれば、薬にまつわる問題は、常に7つの分類のいずれかに該当し、これに基づいて問題を解決していくもので、これはNAPRA(National Association of Pharmacy Regulatory Authorities)が薬剤師の業務のスタンダードとして位置づけている考え方です。

日本で大学を卒業し、薬剤師として仕事をしていれば、これはほとんど「常識」的な考え方ではありますが、PEBCオスキーの各設問の7分間の時間枠で、全て英語で、DRPを発見し、解決策を提示し、フォローアップしていくのは、はっきりいって簡単なことではありません。

これを体系的に勉強して、いつでも実地に沿った仕事が出来るようにするのがカナダの大学、
オンザジョブトレーニング的に体で覚えていくのが日本式、といった感じです。

私は日本語でセミナーを開いて、難しい内容を簡単な作業へと変換する作業をしています。
今後もカナダの薬剤師にチャレンジする予定の方は是非ご連絡ください。
孤独になりがちな長い道のりをサポートしていきます。

2014年9月7日日曜日

予備知識 - 薬局実習について 8 「経験談1」

インターンとして薬局実習で遭遇するトラブルについて書いてきましたが、もちろん、自分にもそういう時期がありましたので、ここで紹介しましょう。

これまでの流れを振り返って対応させていきますが、私の場合は親切半分・意地悪半分で質問攻めしてくる薬剤師には出会いませんでした。どちらかと言うと、分からないことを分からないと言えば親切に答えを教えてくれるタイプの薬剤師ばかりに囲まれていました。ただ、それまでに何度もOSCEそのものに失敗していましたから、もっと厳しいプリセプターに当たっても良かったのかもしれないと、今になれば思いますが、もちろんインターン当時は余計なストレスがなくてラッキーだったというのが本音です。実習途中にCP3のクラスメートと話をしたところ、「君の実習先が一番のアタリだったようだ。」といわれるほど、各々が実習先での質問攻めに悪戦苦闘していました。私と同時期にCP3の学生として実習に行ったEさんは、毎日帰宅後に号泣しない日はないという日々を過ごし、最終的には耐えられずに当時実習全般の管理をしていたUBCの担当スタッフに相談に行きました。このスタッフが、プリセプターに電話でインタビューをし、その後の状況は少し楽になったといっていましたが、できれば薬局実習は泣かずに済ませたいものです。薬局の選別と受け入れは非常に難しいものであると感じました。

私が非常に苦労したのは、レポートを期間内に仕上げるという作業でした。当時は2ヶ月間の実習で、1ヶ月が終わった時点で一度プリセプターと面談をしますが、私はこの時点で提出すべきレポートがほとんど出来上がっていませんでした。特にサボっていたわけではありませんが、毎日帰宅すると疲れてしまい、十分な努力をしていなかったというのが理由でした。週末などはちゃんとあったわけですからね。では面談後に何が起こったかといえば、とりあえずタイムリーに仕事ができていないことを注意され、その後個別カウンセリングルームに閉じ込められ、レポートの作成を迫られました。ほとんど消化作業のようにレポートを作成しなければならないこのプロセスはあまり好きではなく(だから終わっていなかったかも?)、これ自体は苦痛でしたが、家に帰って作業しなくても済んだのでまあまあ有難いことでした。面談で話のあったその他の項目で印象深かったのは、「君は失敗を恐れずに色々な仕事にトライするので、これはいいコトだ」というコメント。現地の学生であっても、控えめにしすぎるがために、「もっとちゃんと業務に手をつけること!」と注意されることがたまにはあるようです。ポイントは、「実習中は失敗しても当たり前。とにかく当たって砕けて、体で覚える!」ことでしょうか。ほんとは実習生の身分でもそうなんですが、薬剤師になったら尚更のこと、とにかく失敗は許されませんからね。


2014年9月4日木曜日

セミナー日にち変更→9月11日(木)

これまで9月13日に予定していたセミナーですが、
諸事情により、9月11日(木)に変更いたします。

日にち:9月11日(木)
時間:8時30分~11時30分
場所:バンクーバーダウンタウン。参加申込み後、お知らせします。

内容:薬局業務そのものと実地試験に備えるための服薬指導のトレーニングです。

日本からカナダの薬剤師に挑戦している人の大半が、最終的にはやはり「英語」にバリアを感じています。しかし、薬局実務に限って言えば、ある程度の決まった表現に基づいて、ある程度の決まった内容を組み合わせていくことで、最低限の仕事が出来るようになります。発展した内容というのは、あくまで基本的な内容の積み木にすぎません。

日本人挑戦者にとってのこれまでの問題は、服薬指導時のコツや英語の表現そのものを誰かに教えてもらう機会がないことでした。そこで、今回のセミナーでは、服薬指導のコツをはじめから日本語で論理的に、でもサラリと説明し、またその場で訓練します。「なんだ、こう言えばいいだけなのか!」と、納得してもらったうえで、その場で練習して自身をつけてもらいます。

参加希望の方は、右の連絡フォームからご連絡ください。

宜しく願い致します。

2014年9月1日月曜日

収入の現実

今日は少し実習から離れて、薬剤師の収入の話です。もっと正確に言うと、税金の話です。このような話は、カナダで実際に仕事をして給与明細を手にするまでは、あまり気付かない人も思いますのであえて書いておきます。

所得があれば、税金が取られます。そしてその所得税には連邦所得税と州所得税の2種類があります。これらは累進課税方式となっていますから、所得が増えれば増えるほど、税金としてひかれる金額も大きくなります。

肝心の薬剤師の収入の額ですが、この1、2年は、新卒の薬剤師は本当に安いところで時給20ドル台(小売の薬局の場合)という会社もあるというのを人づてに聞いたことがあります。これは近年ジェネリック薬の保険償還額が削減されたことと関係があります。しかし、それ以前から働いている人の場合、これも個人的な聞き取りの結果に過ぎませんが、バンクーバー市内では時給30~40ドル、僻地で時給40ドル台、薬局マネージャーで時給50ドル以上というのが相場だそうです。ただ、一般的にカナダの東の方では時給が高くなるとも聞いたことがあります。しかし問題は、その収入にかかってくる所得税です。下の表はTax-services.caというウェブサイトからコピーしたもので、薬剤師の収入は大体下から2つのグループに入ってきます。パッと見て分かるように、とにかく総収入の40%以上は税金として引かれます。つまり、(超)単純計算をすると、額面での年収100,000ドルの人の手取りの金額は60,000ドルになってしまいます。またそこからMSPや生命保険、場合によっては家のローン、車のローン、教育費、日本への一時帰国に必要な費用などなど、もろもろの出費があるわけですから、最終的に日本で薬剤師をしていた時の収入とそれほど変わらない、またはもしかしたらマイナス(!)という人も出てくるかもしれません。これからチャレンジする人は、このような内容も是非参考にしてください。

Listed below are the sample of the combined British Columbia and federal personal income tax rate brackets for the Year 2014:
BC Income Tax Brackets Combined Federal and Provincial Tax Rates
Taxable IncomeTax Brackets & Rates
Up to $43,56121%
$43,562 to $87,12332%
$87,124 to $135,05440%
$135,055 and Over45%
http://www.tax-services.ca/british-columbia-tax-brackets-bc-income-tax-rates/


2014年8月30日土曜日

予備知識 - 薬局実習について 7 「恐怖心の源」

薬局実習の何がそんなに疲れるかといえば、大きな要素はやはり「電話応対」です。

ある程度仕事の流れに慣れてくると、「じゃあ、電話にも出てみて」の一言が実習生に投げかけられ、そこからはほとんど悪夢の始まりです。外国人薬剤師としては、それ以前に薬局テクニシャン/アシスタントを含むカスタマーサービスを要する業種で否応なく電話応対をした経験をもっていれば、それはかなり役に立つと思いますが、そうでなければ、これほど厄介なものはありません。

電話を通して聞こえてくる英語に慣れていないため、相手の言っていることを理解するのにまず苦しみます。電話の声の主は、ただ単に喋るのが早い人もいれば、曇った声の人もいますし、カナダ以外の国の出身の人であればハナから直す気のない強力なアクセントで喋るために、まあそれらについていけるようになるには時間がかかります。

また、その薬局の仕事にしてもスミからスミまで完璧には把握しない状態で電話に出ますから、例え英語が分かったとしても、相手が何の話をしていて、何を求めているかを理解するのに苦労します。

やはり一番恐怖心を植えつけられるのはドクターからの電話でしょう。概して喋るのが早い上に、ラテン語をそのまま読んでこられたり、いくつもの処方せんの更新を用量の変更とともにベラベラと読み上げられるとこれはほとんど拷問に近いこともあります。患者さんの名前のスペルを書きとめるのも最初の頃は非常に苦労します。

では、その解決策は何かというと、やはり「電話に出続ける」ことでしょう。これ以外に方法はありません。習うよりも馴れろとはこの作業にあるようなもので、電話はそのうち絶対に慣れてきます。電話をとるようになってから数日たって、相手の求めてくる内容の傾向がつかめると、どのような英語をアタマの中で用意すれば良いかがハッキリし、その次の言葉が出やすくなります。でもそのためには数をこなす必要があるのです。

傾向と対策という面では、既に2013年12月のブログの記事でよくある「電話の内容」をまとめましたので、これを以下にコピっておきます。このような内容を意識していれば、電話応対の恐怖心が少しは軽減するかもしれませんので、参考にしてください。

  • 私のドクターが処方せんを電話でオーダーすることになっています。薬はできていますか?
  • リフィル処方せんをお願いします。/ まだファイルにリフィルは残っていますか?
  • 自動音声システム(automated system)でリフィルのオーダーが出来ませんでした。
  • 薬の配達をお願いできますか?
  • 薬の配達をお願いしたのに、まだ手元に届いていません。
  • 薬の在庫の問い合わせ(医師・獣医師)
  • 薬局のファックス番号は何番ですか?
  • ドクターからの口頭での処方せん(verbal order)
  • 他の薬局からの電話で、民間保険プランの番号の問い合わせ
  • まだインフルエンザの予防接種をしていますか?
  • 相互作用の質問
  • 薬局は開いていますか?何時まで開いていますか?(クリスマス、クリスマスイブ、1月1日)
  • 契約先のケアホームからの問い合わせ。ブリスターパックの注文・変更について。
  • 処方せんトランスファーのリクエスト。(すぐに送信しないと、その催促も。)
  • Free T3とFree T4の標準値はどれくらいですか?
  • 処方せんの有効期限について(=通常処方された日から1年。避妊用ピルは2年。)
  • OTCの在庫があるかどうか?
  • レンタル搾乳機の在庫と値段
  • レンタル松葉杖の在庫と値段

へー、こんなものか、と思って電話にでれば、大して怖くありませんよね。

2014年8月29日金曜日

予備知識 - 薬局実習について 6 「人間関係」

まだまだ終わらない薬局実習の難しさ。今回は薬局スタッフについてです。

処方せんの数や、その他薬局が提供しているサービス(ブリスターパック、糖尿病指導、トラベルクリニックなどなど)に応じて薬局で働く薬剤師の数が決まり、また薬局テクニシャン/アシスタントの数もそれに準じて決定します。あくまで薬局の総収入を山分けして人員を考えますから、「カナダの薬局では、一つの薬局にXX人の薬剤師が働くことになっている」という決まりはありません。仕事の量が多くて、それに伴って薬局としての収入が大きければ大きいほど、働く人の数が増えます。

私が実習生を見ていて大変だろうなと思うのは、ずーーーっと同じ薬剤師と一緒に働くことです。自分だけでなく、相手も多分飽きます。その薬剤師が、どんなに超プロフェッショナルで、教え上手でも、自分の仕事として片付ける必要のあることもありますし、やはり薬局業務は同じ作業を反復という部分が多いからです。この意味では、最低でも2人以上働いている薬局が実習先としては望ましいといえ、またそうすると、それぞれの薬剤師の仕事のスタイルを比べることで、自分に合った形を見つけやすくなります。「あ、この人のように患者さんに説明すればいいんだ!」といった具合です。ちょっとしたモノの言い回しや、ちょっとした作業の順番、仕事の片付け方など、やはり数を見て、色々比べたほうが勉強になります。反面教師のような人がいたら、それは自分の中で勉強と割り切れば言いだけの話ですし、やはり複数の薬剤師のいる薬局であればその人と一緒に過ごす時間は自然に限られてきます。

しかし、実習生として上手く付き合わなければならないのは、薬剤師だけではなく、テクニシャンやアシスタントと呼ばれるスタッフです。ただ単に「テクニシャン」と呼ばれて計数調剤や電話応対、レジ打ち、雑務一般を担当してきたスタッフは、PEBCによる公式の認定試験を受けることで、これまでよりも幅広い仕事ができる「Regulated Pharmacy Technician」へのステップアップの機会を与えられ、この道を選ばない人たちは、「Pharmacy assistant」という括りで呼ばれることになりました。究極的にはPharmacy Assistantは、その仕事に興味があって申し込んできた人であれば誰でも良いという話で、Pharmacy technicianの学校に行ったことがなくてもよいということです。その代わりに「Regulated Pharmacy Technician」よりも給料は安くなります。

給料という話で横道にそれますが、Pharmacy technicianのサラリーで検索するとC$10.75 - C$20.57http://www.payscale.com/research/CA/Job=Pharmacy_Technician/Hourly_Rate
という数字が出てきました。しかし、病院で働いているテクニシャンたちの給料はもっと高いと聞いたことがあります。1年足らず学校にいって、テストに合格して、時給20ドル以上もらえるのであれば、これはかなりいい仕事だと思います。日本で薬剤師が調剤薬局のパート勤務をした場合、最近は時給2000円を下まわることもある(!)という話を聞きましたから。

薬局スタッフというのは、一般的にいい人が多いものですが、たまにはソリの合わない人ももちろん出てきます。外国人薬剤師ということで興味をもって話かけてくれる人もいれば、君はその程度の英語力で何故にここにいるのか?本当にこれから薬剤師になるのか?という態度で接してくる人もいるかもしれません。また、薬剤師、テクニシャン、アシスタントに関らず、薬局は一般的に女性の多い職場ですから、日本でいう「お局」のような存在もあれば、人の好き嫌いによる派閥があることだってあります。「女性の多い職場は大変だよ、君!」と私にアドバイスしてくれた人は、1人や2人ではありません。実習生という立場では、もちろんそのような人間関係の渦に巻き込まれる必要はありませんから、自分のやるべきことを淡々とこなしていけば良いだけです。でも、やはり色々な人が集まって仕事をしている場所であることを知っておいて損はありません。よくよく考えてみれば、日本でもそういうことはよくあると思いませんか?国境を越えても同じような問題は存在するということです。

ちなみに何かの勉強会で聞いた話ですが、過去にどなたかが研究した結果によると、薬局で一番多いトラブルは「薬剤師とアシスタント/テクニシャンの人間関係」だとか。そんな場所へ飛び込んでいく日本人薬剤師へアドバイスの言葉をかけるとすれば...「実習生としてその薬局にいる期間は限られていますから、できるだけニュートラルにいきましょう!」。

2014年8月27日水曜日

予備知識 - 薬局実習について 5 「料金計算」

薬局実習についての話を書いていますが、要するにここで伝えようとしているのは実習に際して、「本当は大切なのに誰も教えてくれない」ことです。

前回はパソコンが使えることの重要性、ひいてはタイピングスキルがどれだけ大切かということを書きましたが、タイピングをしていると避けて通れないのが費用の計算と、そのオンラインクレームの処理結果の見方です。

この点についてもあまり詳しく教えてくれる人はいませんから、ここでザっと説明しましょう。
でも、一行で表せるほど簡単です。

「調剤費+薬の費用=合計金額」

これが費用の計算方法です。調剤費は、dispensing feeとかprofessional feeとも呼ばれ、最も安いところで5-6ドル(このようなお店の場合、毎年会員費用を支払っている)、通常は9-12ドル程度です。薬局の立地とか、処方せんの集中率とかにはまるで関係なく、まるで好き勝手に薬局が個別に決定できます。

しかし、このdispensing feeについては、政府からの保険償還額の上限が決まっていますから、それを超した額を設定している薬局では、患者さんが差額を負担することになります。

つまり、当たり前ですが、dispensing feeが安い薬局に行けば、薬代は安くなります。

ややこしいと感じるのはここからです。保険の支払いが絡む部分です。

保険は大きく分けて2種類。
公的保険(BC州の場合Pharmacare)と、
民間保険(呼び名はPrivate plan, Third party plan, Extended care planなどどれでも可)があります。

この2種類の保険を合わせて、

「合計金額-公的保険負担額-民間保険負担額=自己負担額」

という式で、自己負担額が決定されます。使ったのは、足し算と引き算のみですね。

ただ、民間保険は加入している人と、していない人がいます。
つまり、加入しているのは公的保険のみという人もいます。

公的保険といっても、最もメジャーな保険プラン(BC州ではFair Pharmacare)では、免責金額方式をとっているため、薬を滅多にのまず、また免責金額が高い人は、たまに薬を買うと100%自己負担です。

民間保険は、負担割合が決まっていたり、定額の負担額が決まっていたり、免責金額が設定してあったりなかったりと、内容は本当に様々です。

その他にもWCB(労災)、RCMP(国家騎馬警察隊)、IA(Indian Affairs、ファーストネーション)、DVA(Department of Veterans Affairs、退役軍人 )といった保険を持つ人がいますが、その場合は基本的に費用が全てカバーされ、自己負担はゼロとなります。

2014年8月24日日曜日

セミナー→9月13日(土)

11月の試験が、あっというまにやってきます。
ということで、勉強会を開きたいと思います。

日にち:9月13日(土)
場所:未定(バンクーバーダウンタウン)
時間:800-1130
定員:7
費用:$40

今回のタイトルは「服薬指導と問題解決のトレーニング」で、
目的は「とにかく練習、その場で修正!」することです。

将来薬剤師として働くことを想定し、患者指導について特訓形式をとり、
短時間の間にカウンセリングと問題解決のコツを掴んで頂きます。

この11月でなくても、近いうちに受験を考えている方なら誰でも参加できます。
右の連絡フォームから、御連絡下さい。


2014年8月22日金曜日

予備知識 - 薬局実習について 4 「タイピング?」

前回の話を総合すると、要するに薬局実習は「めぐり合わせ」の要素が強くなってきます。日本人の感覚からしてやりやすいorやりづらい薬剤師がココにいる!といったを報告をこのブログにしてもらえれば、データベースでも作れるというものですが、いかんせんそこまで大量の日本人がカナダの薬剤師に挑戦し、薬局実習を経験しているわけではないので、これも現実には難しい話といえます。

ではここで、外国人薬剤師が薬局実習にスムーズに入れるように薬局業務の話をしておきましょう。

「薬剤師業務において、北米は日本よりもXX年も先をいっている!」と言われたのは、私がまだ大学生のころの話ですが、今もそのようなことをいう大学の先生はいるかは定かではありません。調剤薬局に限って言えば、日本でもカナダでも「小売業」であり、効率よくモノ=薬を売ることを専業とします。だからこの部分だけは、日本のXX年先を行くことはありません。

ただ、カナダの場合、薬剤師による予防接種が出来たり、処方せんの延長ができたり、また普段よりもちょっと多めの時間をとってメディケーションレビューといったコンプライアンス・副作用・相互作用等の確認をするという仕事があります。

薬剤師がこれらをするというのは、つまり政府がこのような薬局サービスに対して報酬を支払うということであり、だからこれを「日本より進んでいる」という場合もあります。ただ、特に近年の業務の変化は、薬価差益を無くしてそれを埋め合わせるためにこれらの導入されたという背景もあります。

ただ、どんな背景があるにしても、私のように日本で大学にいってからカナダへ来た人間にとっては、日本の薬剤師としては出来ないことがカナダでは出来るという事実が、なんとなく自由な気持ちにさせてくれることは確かです。

最近の日本では薬剤師による在宅業務が非常に盛んなようですが、これは私の現在の業務範囲には入っていません。つまり、日本の方がこのような業務に関しては「進んでいる」という見方もできます。カナダでもこのような仕事に対する報酬ができればいいなと思います。

前置きが長くなりましたが、本題の薬局業務の話です。通常薬剤師は処方せんを受け取り、処方内容について監査し、薬について患者さんに説明し、そして薬を渡したあとは副作用やコンプライアンスなどの確認のためにフォローアップします(実際は稀)。しかしこの字面に現れないのは、薬剤師がレセコンを操作して、用法・用量等の情報の入った「ラベル」を作成するという作業を、処方せんの受け取り段階からしていることです。片目でコンピュータのスクリーンを見て、もう片方の目で患者さんをみて(アイコンタクト!)、キーボードをカタカタいわせながら、口ではこの薬はXXの薬で(カタカタ)1日X回飲んでください(カタカタ)、XXといったような副作用がでることもありますが(カタカタ)そのときはXXするようにしてください(カタカタ)という感じです。

今では日本でもそのような流れで処方せんを処理する薬局もあると思いますが、それでも日本の調剤薬局では伝統的に事務さんが処方入力を担当する場合が圧倒的に多いので、レセコンを触ったことのない薬剤師(特に新卒)も多いと思います。

なのに、カナダで薬局実習を始めた途端、「いかにタイピングを速く正確に、しかも喋りながら出来るか?」がこれ以上なく重要なポイントになるとは、誰も教えてくれません。

あまりに大切なのに強調されることがなかったのでわざわざ繰り返しますが、人と喋りながらブラインドタッチで速くて正確なタイピングをできないと、薬局では仕事になりません。

最近の話の流れに合わせていえば、日本人薬剤師がカナダで薬局実習するにあたって、せめてブラインドタッチが出来ていないと、それ以外の例えばちょっとしたカウンセリングができたとしても、仕事が先に進みません。それでなくても永遠に終わることがなく、たまに意地悪でいっているのかと思えることさえあるプリセプターの質問攻めにあっているかもしれないのですから、コンピュータ操作なんて二の次のように思えます。

でも、これはタダの手作業ではありません。薬剤師による処方入力は、問題発見の機会であり、タイピングは薬剤師業務の要といってもいい位に大切です。これから実習に行かれる方は、英語のキーボードで練習しておきましょう。

注:処方入力と患者指導は別に行う薬局もあります。上の説明はあくまで私の勤務先での業務の流れです。また薬局によっては、処方入力がテクニシャンによって行われている場合もあります。


2014年8月20日水曜日

予備知識 - 薬局実習について 3 「質問攻め」

薬剤師だからといっても、実習生にモノを教えるプロであるというわけではありません。
なぜなら教育学の学位でも取っていない限り、薬剤師は「人にモノを教える」という訓練はしていないからです。患者指導というケースを除いては。しかし、この事実によって、薬局実習が時として悪夢のようになることがあります。

おそらくこれは英語という言語に基づく思考方法というか、慣習のようにさえ思えますが、英語では大体の会話において「それで、あなたはどう思う?」といわれる場面があります。そして、この質問は、一番手っ取り早いところで、アイエルツの面接にさえ登場します。XXXについてどう思いますか、あなたの個人的な経験を混じえてお話ししてください、といった具合です。通常は何も難しいことを聞かれているわけではありませんが、考え慣れない、または答え慣れないトピックについて聞かれることが多いので日本人は苦労するという、それだけです。

しかし、薬局実習で同じような質問を度々浴びせられたら、これは気が狂います。
といってしまうと、誇張表現のように聞こえるかもしれませんが、とにかくストレスが溜まることは確かです。なぜなら、外国人薬剤師が薬局実習に行ったら、ほとんどの場合、「それであなたはどう思う?どうしたらいいと思う?」の質問に対する正解を知らないからです。もしも正解ではない答えを言ったとしたら、「本当にそう思う?どうしてそう思う?」という、更なる質問攻めに遭います。そしてこれは本当にストレスです。一日中だけでなく、実習期間中、ずっとこれが続いた、という話を聞いたことがあります。

「見方を変えれば」ですが、これほどまでに考える練習をさせてくれる指導者は、そうそういません。これはかなりポジティブに考えたらの話で、しかも上手なフォローアップがあってこそ成り立つ考えです。

対極に立つのは、特に実習生にすることにコメントすることなく、好きなようにやるべきことをやらせて、不備があれば薬剤師自身がそれを修正し、その日のコメントを求められたら「まあ、そんな感じでいいんじゃない?」で済ます薬剤師です。このようなケースでは、実習自体は楽になりますが、自分で考える力や問題解決能力などはほとんどつきません。そもそもプリセプターが楽をしているか、忙し過ぎて実習生の指導が出来ていないかです。

理想となる=気の利いた教え上手の薬剤師であれば、どの辺までが実習生に分かっていて、どの辺から答えを必要としているかを見透かすことができます。だから誰もがそのような人について実習したいと思います。また実習で学んだことは、じかにOSCEに関わってくるともいえるので、質の高いトレーニングを受けたいのは当たり前です。(薬局実習→OSCEの順番を選んだ場合)。

問題は、そのような薬剤師がどこにいるかは不明で、たとえいたとしても自分を受け入れてくれる可能性も予測不可能であるということです。何せ実習先は自分の足で探し、何よりも自分を受け入れてくれる場所を探すことが優先されてくるからです。

2014年8月17日日曜日

予備知識 - 薬局実習について 2 「現実として」

やはりプリセプター(実習生を受け入れる薬剤師)も人ですから、
色々背負って日々の仕事をしているというのが前回の話。

でも、仕事や、実習生に対しての態度、教え方は、
やはりプロフェッショナルであって欲しいところです。

しかも相手が外国人薬剤師となれば、ちょっとくらいはエキストラの努力を惜しまないで欲しいなという思いは自然に湧いて来ます。何しろ英語で仕事を覚えることにプラスして、異文化への順応というプロセスも通過しなければならないのですから。

しかし現実はそんなに甘くはありません。
そんな心優しいプリセプターは多分どこにもいないでしょう。

その理由の一つとして、プリセプターにとっては、普通の現地(UBC)の学生の知識レベルと作業効率がベースラインになっているという可能性があります。

そしてこの薬学部 (UBCの場合) 2年時と3年時に組み込まれている薬局実習でやって来る学生というのは、既に薬物治療に精通しており、しかも普段から薬局でアルバイトをしていることが多いので、薬局実習といってもそれは課題の消化が目的であって、未知のことや目新しいことを学ぶ機会では無いというのが現状です。(毎年学生を受け入れる側に立った個人的な見解)

だとすれば、業務に必要なことはココで覚えてしまおうと意気込んでくるのはいいけれど、レセコンもうまく使えず、薬物治療はMCQのテストに向けて現在進行形で勉強中、しかも時には英語もままならない外国人薬剤師が、やや厳しい言葉を浴びせられるのは致し方ないのかもしれません。そして、そのような経験をし、自宅に帰っては悔し涙を流した事がある外国人薬剤師は何人もいます。

これから薬局実習(インターン)に行く人に参考にして頂きたいのは、
一番最初にプリセプターに挨拶に行った時に受けたときの印象と、
実際に自分が業務の中に入ったときに見たり、感じたりする人間像には大きな隔たりがあるかもしれないということ、そしてそのような人間模様を背景にして色々なことをほとんど一から覚えなければならない外国人薬剤師にとっての薬局実習は、かなり大変なものであるということです。






2014年8月15日金曜日

予備知識 - 薬局実習について

程度の差はあっても、誰もが薬局実習先で大変な思いをするものです。

英語力や性格などを含む実習生個人の問題なのか、実習生受け入れ側の薬剤師の性格や指導方法の問題なのか、何しろ相手のいることですから判定は難しい。

英語を喋って生活している人たちは、イエスかノーがはっきりしていて、合理主義に基づいて生きているんだから、そんな難しいことはないんじゃないのーと思う人もいるかもしれませんが、これは違います。

やはり誰もが繊細な感情をもって、家族や家のローン、親の介護などを抱え、生活のために仕事をしています。つまり日本で薬剤師しているのと何ら変わりません。

そんな職場へ英語が必ずしもスムーズには喋れず、仕事もほとんど一から覚えなければいけない外国人薬剤師が実習に行くのですから、やはりこれはお互いに大変ですよね。

これから数回に分けて、具体的にどんなことが大変なのかを探っていきましょう。
仕事内容のトランジションを容易にし、実習中のストレスを軽減することが目的です。


2014年8月11日月曜日

求職者のためのリンク

いくつもの募集がありますが、病院等での募集が多いように見受けられます。

しかしチェーン薬局での仕事もないわけではありません。

「タイミング」という要素大きいといえます。

http://ca.indeed.com/Pharmacist-jobs-in-Vancouver,-BC

2014年8月6日水曜日

Safety information ... Nuvaring

Nuvaringの使用に警告(warning)が加わりました。

Pancreatitisのようなユニークな病気も含まれていますので、
しっかりとチェックしてください。

  • NUVARING® should NOT be used by women who smoke (if over age 35), or who have severe or multiple risk factors for thrombosis, including: valvular heart disease with complications, hypertension, severe dyslipoproteinemia, abnormality in proteins that regulate coagulation, diabetes mellitus with vascular involvement, or major surgery with prolonged immobilization.

  • NUVARING® should NOT be used by women who have experienced migraines with focal neurological symptoms, or pancreatitis associated with severe hypertriglyceridemia.

  • Prescribers should consider the above new contraindications and review the updated PM when discussing treatment options with their patients. 

エボラ出血熱

薬剤師的にもそうなんですが、最近、旅行医学の認定をとった私としては、
このようなニュースは看過できません。

よい勉強の機会ですので、しっかりチェックしておきましょう。(もちろん英語でも。)

今のところエボラ出血熱に有効なワクチンはなく、対症療法が基本となります。

国立感染症研究所
http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/342-ebora-intro.html

CDC Ebola hemorrhagic fever
http://www.cdc.gov/vhf/ebola/

CDC Yellow book... hemorrhagic fevers
http://wwwnc.cdc.gov/travel/yellowbook/2014/chapter-3-infectious-diseases-related-to-travel/viral-hemorrhagic-fevers

2014年8月4日月曜日

近況

最近ブログが更新できませんでしたが、その理由としては、
1.しばらくインターネットがつながらなかった
2.締め切りの迫った執筆があった
3.育児に時間をとられている
などなど。アップを楽しみにしておられた方、スミマセン。

もしも今年もセミナーやらないかなーと思われている方が居られましたら、
どの試験を受験するかを教えてください。
受験予定のテストに合わせて勉強会等を企画致します。

また、基本的にPEBC受験を考えられている方は、
どなたでもいつでもご遠慮なくご相談ください。

2014年7月17日木曜日

最近のニュース

数日前に、「1,600 people’s info accessed in B.C. prescription system breach」
というニュースがありました。これは大変です。


それにしてもコンピューターに入っている情報を、どこかの誰かが盗むというのは、
どこの国でも起こることのようで困りますね。

Read more: 

http://bc.ctvnews.ca/1-600-people-s-info-accessed-in-b-c-prescription-system-breach-1.1910097#ixzz37iONfSxe

http://www.cbc.ca/news/canada/british-columbia/b-c-pharmanet-hit-by-hacker-1-600-accounts-breached-1.2704446


2014年7月14日月曜日

働く上で必要なもの - オストミー装具についての知識

日本でもそうだと思いますが、カナダでもPEBC薬剤師試験に合格することは、すなわち新たなスタート地点に立つということで、そこから更に覚えなければならないコトが沢山出てきます。

PEBCの受験勉強中には、さっぱりこんなこと出てこなかったのに(!)というものの一つが、
「オストミー装具」についての知識です。

ほぼどこの薬局でも、ある程度の"ostomy supply"は取り扱っており、
患者さんも薬局をオストミー装具の供給元としてアテにしてやってきます。

ホリスターという会社が、すべて日本語で「オストメイトのためのガイドブック」を出してくれています。以下のウェブサイトからアクセスし、概要を知っておいてください。
http://www.hollister.com/japan/files/resource_center/guide_book.pdf

2014年7月10日木曜日

新卒の薬剤師

先日の合格発表に伴い、うちの薬局にも新卒の薬剤師(A君)がやってきました。
そろそろ本気でリタイアしたい60代後半の薬剤師の後釜として期待されています。

聞いたところによれば、A君は生物系の学部で4年間勉強したあと、
薬学部に入りなおして薬剤師になったとのこと。

驚くべきことは、そんな経歴の人は彼の周りにも「沢山」いたとのこと。

このような学生の志の高さには感服するのみです。

そして彼は学生時代の「8年」もの間、他の店舗で薬局アシスタントとしてアルバイトをしていたそうなので、ごく普通に薬局に来て仕事をはじめました。

8年間のアシスタントの経験から、薬局での仕事はほぼマスターしているようなもの!と、思ってしまいそうですが、やはりそこにはアシスタントと薬剤師の大きな壁が立ちはだかっています。まだまだ仕事になれるには時間がかかりそうです。

多くの日本人薬剤師がPharmacy Assistantのコースをとることから、カナダの薬剤師を目指します。これによって英語力向上、雰囲気・制度の把握、コネクション作り、生活していく為の当面の資格など、実際様々な効果が期待できますが、それと薬剤師になることとは延長線のように見える別の作業です。

そしてたったいま述べたように、アシスタントとしての仕事と薬剤師の間には大きな壁を乗り越える必要があるのです。

これからカナダで薬剤師を目指す方は、スタート地点、経路、ゴールを明確にしてから、プロセスをスタートするようにしましょう。10年前よりもはるかに良質の情報と勉強方法が揃っています。

「英語」にビビらず、いきなり薬剤師を目指してもいいと思います。

私はその道筋と方法を、皆さんにとってよりクリアなものにできればいいなという思いを、常に持っています。やはり少なくとも私にとっては、カナダで薬剤師の資格をとることは大変なことでしたから。









http://ca.indeed.com/jobs?q=Pharmacist&l=+BC

2014年7月8日火曜日

PEBC結果発表

Qualifying Examの結果発表がありました。

私のところにも、合格の報告をしてくださった方がいました。

合格されたみなさん、本当におめでとうございます!

残念ながら不合格となった方、対策が不十分であった領域を強化するお手伝いをしますので、
是非ご連絡ください。決して最後まであきらめず、合格するまで頑張っていきましょう。








2014年7月6日日曜日

リフィルの次はトランスファー?

もしも処方せんの「リフィル制度」が日本に導入されたら、
次にくるのはおそらく「トランスファー」でしょう。

しかしこの言葉を日本語でグーグルしてもあまり情報はみつかりませんので、ざっと説明します。

例えば1枚の処方せんに以下の薬が処方されていたとします。
salbutamol
Sig: i - ii puffs qid prn
M: 1
R x 10

この処方せんにより、患者さんは合計11個のサルブタモール吸入器を購入することができます。
しかし、これらは全て違う薬局で調剤することができるというのがポイントです。

具体的には、最初の1個を薬局Aで購入すると、リフィル処方せんは薬局Aにとどまります。

しかし、基本的にこのリフィルはカナダ全土(ケベック州を含む)どこの薬局でも調剤できます。
(処方せんの有効期限内であることが前提で、通常は1年。)

たとえば患者さんが薬局Bに行き、
「薬局Aにサルブタモールのリフィルがあるのですが、ここの薬局で調剤してもらえますか?」
というと、「もちろんです。処方せんをトランスファー(移管)しましょう。」という流れになります。

すると薬局Bの薬剤師は、薬局Aに電話して、「I'm wondering if I get a transfer from you?」というと、薬局Aの薬剤師は必要事項を電話で口頭で伝えてくれる(昔風)か、ファックスしてくれます(今風)。

電話の英語に慣れていない頃は、このトランスファーはかなりの脅威です。
時間とともに慣れますが、カナダで薬剤師を目指すみなさんは覚悟しておいてください(!)。

めでたく薬局Bがトランスファーを受け取ると、その処方せんをリフィルの残数10として処理し、
調剤してくれます。

もしも同じ患者さんが、次に薬局Cに行ってトランスファーをお願いすると、
今度は薬局Bから薬局Cへリフィル残数9としてトランスファーして調剤されます。

以上をまとめると、処方せんのトランスファーとは、リフィルのある同じ処方せんを、別の薬局で調剤してもらい、購入できるというシステムなのです。

なんとなくでも分かってもらえると幸いです。

薬あれこれ - SGLT2阻害薬

最近専門医からの処方せんが来ました。
新しい糖尿病治療薬ですが、斬新な機序なために非常に盛り上がっていますね。

このような新しい薬を一つずつ抑えていくことは、試験対策だけでなく、業務上必須です。
日々勉強していきましょう。

糖尿病リソースガイドで、いいまとめがあったので、ここから日本語で理解しましょう。
http://dm-rg.net/1/001/010900/

カナダで初めて発売されたSGLT2阻害薬は、カナグリフロジン(商品名Invokana)です。
添付文書で英語でも理解するようにしてください。
www.janssen.ca/subcategory_docdownload?id=1926










2014年7月5日土曜日

お薬手帳の電子化?

これについては以前にバンクーバー新報の連載で書いたことがありますが、
カナダやアメリカにはお薬手帳となるような一般的なアプリがあります。
特定の薬局がやっているというものではありません。

しかし元々カナダにはお薬手帳がない!というのは日本人にとって驚きかもしれませんが、
州内全ての薬局を繋ぐネットワークシステムに薬歴が入っているからです。

BC州ではこれをファーマネットと呼び、州が管理運営をしています。

手帳を持っていなくても、薬剤師はその患者さんが他の薬局からどんな薬をもらっているか、すぐに分かります。薬物アレルギーに関する情報もネットワーク上に表示されます。

欠点は、さかのぼれる最大期間が決まっていること。それでも過去6ヶ月までは必ずみれます。
また、州をまたいで情報を共有することはできません。

日頃、麻薬等の重複、薬物相互作用の発見には非常に便利です。

このような形での情報の電子化は、テクノロジーの遥かに発展している日本にもあればいいのになと思います。

リフィル処方せん

リフィル処方せんについての記事がファーマシストマガジンに載っていました。参考にしてください。http://www.pharmacist-magazine.com/column/2014/201407.html

私は10年以上前に、初めてリフィルの仕組みを英語で説明されたとき、
さっぱり意味が分かりませんでした。メリットがぱっと伝わってこなかったからだと思います。

今もわざわざ日本が導入する必要はないものだと思いますが、これは世界標準を目指しているためでしょうか。全体的に医療費の削減になるのであれば良いとは思いますが。

リフィルのたびに毎回薬剤師が患者さんをチェックするだなんて、現実的には出来ません。
そのようなことが出来る仕組みと、経営上の余裕(スタッフ確保と相談時間)などがあればいいな、とは思います。


連絡方法

このブログの「連絡フォーム」から、上手くメッセージが送れなかったという報告が過去に何度かありました。

「連絡フォーム」からのメッセージが送れない場合は、
投稿に対するコメントとしてメッセージを送って頂いても構いません。
(いきなりメッセージが公開されることはありません。)
DLマーケットの会員の方は「この商品に対する質問」から、メッセージを送信できます。https://www.dlmarket.jp/products/detail.php?product_id=232744
ついでに本を一部購入して頂けると幸いです。

カナダで薬剤師を目指している方からのメール相談には極力「全力」で無料でお応えしています。遠慮なく具体的に御相談ください。

でもその前に「がんばる薬剤師のためのカナダチャレンジガイド」をきちんと読んでいただけると有り難いです。受験プロセスの初めの部分に関しては一通りカバーしてあります。

もしもカナダ現地視察ということで、日本(最近は羽田?)からの弾丸旅行でバンクーバー観光を考えて居られる方には、薬局視察つきの1日観光もします。ご相談ください。

但し、セミナー、チューター、観光ガイドなどについては、私自身のバンクーバー市内までの移動距離の関係で、営利的に運営せざるを得ません。この点だけは予めご了承ください。





2014年7月2日水曜日

薬剤師的勉強方法《子供がいる場合》

最近は、家に2歳児と新生児がいる状況で書き仕事に取り組んでいますが、これがなかなかの困難を極めています。

どうしても二の次になってしまうのが、こちらのブログの更新で、最近はさっぱりアップできていません。スミマセン。

もちろん日中は普通に仕事に行っていますから、自分の時間がさっぱりとれずにいるという状況の今日この頃ですが、子供が2人もいればある意味「ノーマル」なのでしょう。

しかしこのような状況の私から声を大にして言えるのは、

「子供が出来る(又は増える)と自分の時間はほとんどとれませんので、カナダの薬剤師受験は、このような点もしっかりと踏まえた上でプロセスをスタートさせましょう!」

ということです。そして終始ダイヤモンドよりも硬い意志をもって勉強に励むことが必要です。

具体的には、問題を中心に勉強を進める、切れ端のような隙間時間も無駄にしない、夜でも朝でも時間を見つけたら勉強するなど、とにかく頭を薬学的内容で埋めることが大切になります。とにかく細切れでも継続していかないと、子供を叱っているうちに勉強のことはすぐに忘れてしまいます。

その一方で、家族が増えることほど喜ばしいことはありません。またカナダの薬剤師を目指して頑張る親の後ろ姿を見て育ったお子さんが、立派に育ってくれるといいなと思います。

ということで、子持ちでPEBCに挑戦している、またはしようと考えている皆さん、
何よりも硬い意志と気合で合格を勝ち取ってください。

心から応援しています!



2014年6月24日火曜日

薬剤師的勉強方法《朝スタバ型》

さほどインパクトのある話ではありませんが、
やはり早起きして勉強するのが最大のポイントだと思います。

家で机に向かうと、まだ体がベッドに逆戻りしそうになりますから、
無理してでもスタバ(もちろんティム・ホートンズでもOK)のような場所へ出かけて、
体と頭を起こし、そこから1日の勉強をスタートします。

私の場合は、5時に起床してシャワーを浴びて、5時半に家を出るようにしました。

そこでたとえ1日2時間位しか勉強できなかったとしても、
これを毎日続ければ一ヶ月で60時間にもなります。

リズムが出て、出かけることが習慣になってくると、初めほど苦ではなくなります。

そしてなんといっても、1日の最後に勉強するよりもはるかに頭がクリアです。

後で聞いた話ですが、同じ会社から試験に挑戦していた他の薬剤師も、ほぼ全員が早起きして勉強していたのです。やはり仕事のあとで勉強するのはみんな大変なんですね。

みなさんも、「早起きして勉強」することを試してみてください。



2014年6月22日日曜日

カナダの薬剤師がとる資格

糖尿病療法士Certified Diabetes Educatorや、呼吸器疾患指導士certified respiratory educatorは薬剤師の間でもかなりメジャーな資格ですが、今ひそかに盛り上がっているのが旅行医学の専門資格です。

何故に薬剤師がその資格?と思われるかもしれませんが、ここカナダでは薬剤師が薬局で予防接種をすることができ、日頃から肝炎や帯状疱疹等の予防接種をし、また秋になればインフルエンザの注射もします。

この注射の技術と薬の知識+更に勉強して身につける知識をフルに生かせるのが、旅行医学の分野です。世界各地への旅行の際には特定のワクチンの接種が推奨されることがありますし、旅行予定に応じた健康面での準備は不可欠で、これをサポートをするのが「トラベルクリニック」です。

カナダでは、このトラベルクリニックを標榜する「薬局」がいくつもあります。つまり薬剤師が旅行医学一般についての助言・指導と注射を行うわけです。
http://www.ldtravelclinics.com/
https://www.safeway.ca/shop/vacc_appoint.asp
http://www.travelwellness.ca/

そしてこのようなトラベルクリニックを設置するにあたって、バックグラウンドとなる資格として持っておきたいのが、国際旅行医学会International Society of Travel Medicine ( http://www.istm.org/ )による「認定」(Certificate)なのです。

テストとしては全て英語の筆記試験で、国際資格なので色々な国の人が受験します。毎年カナダからは多くの人(薬剤師・医師・看護師・etc)が受験しますし、日本から挑戦している方も結構います(外見と聞こえてくる言語による推測)。

そして最近私は、認定試験に合格することができました。


2014年6月18日水曜日

ブログ復帰報告

ブログを休んで、本気で勉強していた資格試験に合格することができました。

また少しずつブログへの投稿を再開したいと思いますので、宜しくお願いいたします。

で、何の勉強をしていたの?って思いますよね。

それはまた今度ということで。



2014年3月26日水曜日

お休みのお知らせ

資格試験が迫っているため、ブログをしばらく休みます。
よく言われることですが、やはり薬剤師は一生勉強するものですよね。
皆さんも頑張っていきましょう!

2014年3月23日日曜日

薬あれこれ - IVFと自己注射

先日Synarelを処方された患者さんが、新しい処方せんを持ってまた薬局へきました。

今度は3種類の自己注射の薬です。処方せんにプリントがあったので、すぐに分かりましたが、IVFをするとのことです。

In vitro fertilization の説明はこちら。

薬局には結構な数の"自己注射をする薬"ありますから、
ある程度注射の方法について知っておく必要があります。

今回はMenopurという薬。

それが何かを説明することはできても、この注射の方法は分かりませんでしたから、
添付文書に沿って説明することになりました。これはOSCEの状況と変わらないというか、
現実がOSCEそのものというか。

でも、分からないことをその場で調べて、
正しい情報を提供するのは薬剤師として世界共通の作業ですよね。
皆さんが試験当日にこのような状況になっても、ビビらずにいきましょう。
当たり前のことができるかどうかだけですから。

下の資料は32ページからのconsumer infoを参考にしてください。

2014年3月21日金曜日

はっきり・ゆっくりと喋る必要性

やはり英語には流暢さが必要と思い込んで、ある程度自分にとって早く喋ろうと思うと、
逆に相手には伝わりづらくなります。

早く話そうと思うことで、自分が思っている以上に喋るのが早くなり、
一語一語の発音がハッキリしなくなってくるからです。電話では尚更です。

薬局ではやはり年配の方と話すことが多いのが普通ですから、英語を話すスピードは必然的に遅く、また相手の聞き取りスピードも遅いのです。

患者指導では、必要なことだけハッキリと、そして相手が話すのと同じくらいゆっくりと話すことが大切です。これは日本語でも全く一緒です。とにかくハッキリ喋ることが大切です。

そしてハッキリ喋るためには1文1文の文法がしっかりしていないといけません。
これが崩れてしまうと、本当に何も伝わらなくなります。

では、相手がとても早く話す10-20代の若者だったらどうしますか??

相手のスピードが速いからといって自分が速く話す必要は特にありませんから、
やはりはっきりとゆっくりと、必要な情報をクリアに教えてあげましょう。

日本人訛りというものは、正確な発音の妨げになっていない限り、
特に問題はないと思ってください。

これは私の薬局のマネージャーから学んだことです。
彼は非常にスコットランド訛りが強く、時には非常に聞き取りづらいときがあります。
しかし、患者さんとはゆっくりはっきり喋ることで、これを克服しています。

2014年3月19日水曜日

動物の処方せんを受ける背景にあるもの

日本の調剤薬局で犬や猫の薬を調剤することは普通は無いと思いますが、
カナダでは一般的です。薬あるところに薬剤師ありとはこのことです。

ペットを家族の一員と見なし、家で一緒に生活する文化がカナダにはあります。
このペットへの愛着を理解し、またペットとの死別に際しては非常に大きな悲しみを伴うことを、ペットを飼ったことのない薬剤師でも理解する必要があります。
犬が病気だったらEmpathy を表現することを忘れずに。
また、犬の処方せんだから後回しでいいや・・・だなんて、決して思ってはいけません。



















http://pulptastic.com/kids-need-pets-warning-cuteness-overload/

2014年3月18日火曜日

Immunization Communication Tool For Immunizers

読み物として良いかと思いましたので、リンクを貼っておきます。

どれだけ頑張って予防接種を浸透させようかしているかが伝わってきます。

それだけ、「ルーティンの予防接種を受けない子供」が沢山いるのが現実です。



http://www.immunizebc.ca/sites/default/files/docs/ict_final.pdf

2014年3月17日月曜日

薬あれこれ - Synarel

Endometriosis, IVFに用いる点鼻薬です。

先日初めて見ましたが、日本にもある薬でした。
→ナサニール、ナファレリール。
http://www.rad-ar.or.jp/siori/kekka.cgi?n=14851

使い方、用量についてはしっかりと確認してください。
Endometriosisの場合は通常成人は1回あたり片側の鼻腔内に1噴霧を1日2回噴霧します。
このような指示を、スプレー瓶の使い方と共に英語でスラスラ言えるようになるコツは、
とりあえず添付文書(consumer info)の該当部分をそのまま暗記することだと思います。
http://www.pfizer.ca/en/our_products/products/patient_infosheet/171



2014年3月16日日曜日

名言→日野原重明先生

人生には無駄というものはないもの。
しかし、後にならないと、
その意味がわからないということが たくさんあるのです。
つらいことでも苦しいことでも、
「体験」したことは、間違いなくその人の強みになります。


学生の頃に大学で日野原先生の講演会があり、高齢ながらのパワーに感動しました。
今から15年位も前のことです。



2014年3月14日金曜日

問題集と勉強方法 - EE(2)

昨日の続きで、最近のEE合格者の生のアドバイスです。

○「薬学倫理や計算問題も練習問題を繰り返しする事が、大切。」

ちなみに倫理に関する問題は2014年3月1日と3月2日に、
このブログでも簡単な資料を紹介しています。

○「ネット上に掲載されている資料で勉強した」

このようなことが出来るようになったのは最近のことで、
私が受験した10年前にはこのようなオプションは有りませんでした。
利用できるものはドンドン利用しましょう。

○「FacebookのEEのコミュニティーもあるので参加」
オープングループとクローズドグループありますが、いずれにしても情報の宝庫かもしれません。
まだ参加していない方は、登録して覗いてみてください。
ここから「色々資料を貰いました。」とのことです。

○「Youtubeも薬物動態やら解剖学も説明してくれているのでいい。」

これも最近のYoutubeの発達に伴って可能になったことです。
日本語でも分かりづらい内容が英語の動画で説明されると、
字面で読むよりもすんなりと理解できるかもしれません。

2014年3月13日木曜日

問題集と勉強方法 - EE(1)

Evaluating Examの勉強方法をPEBC受験者の皆さんに訊ねてみたところ、

おススメの問題集があると聞きましたので、コメントと共に紹介したいと思います。


問題集のタイトルは、Canadian Pharmacy Exams: Pharmacist Evaluating Exam Practice

Dr. Fatima S. Marankanの執筆です。













Vol.1と2があります。
リンクはVol.1のものです。
https://www.createspace.com/3544587

ちなみにこの問題集を薦めて下さった方は、
「この本を繰り返す事によって、何処まで覚える必要があるのか?と言う感覚をつかみました」。

確かにCPRをメインで勉強してしまうと、
情報量が多すぎて間に合わなくなる」かもしれません。
この点に初めから気付き、この本を探しあてたのは素晴らしい「勘!」だったと思います。

それというのも、多くの人がEE用の教材ですよと宣伝されているホームスタディキットなどをオンラインで購入して、そのキットの到着して開封するや否や、全体構成と内容のお粗末さに愕然とするという経験をしているのが現実だからです。私自身もそのような経験があります。

「薬物治療の所に関してもDoseは全く覚える必要もありません。」
というのは最近の受験者からの心強い一言。

「CPRは辞書・リファレンス代わりに使って、わからない時に開いていました。」
というのは、やはり専念できる問題集があって初めてできる勉強方法です。

この情報が今後のEE受験者の参考になれば幸いです。

この他にも、私はこれを勉強して役に立った、EEに一発合格したと言う方がいらっしゃいましたら、是非私の方にメールで連絡してください。そのような情報はどんどんシェアしていきたいと思います。


















2014年3月12日水曜日

薬剤師と尿道カテーテル

日本ではもっぱら病院が取り扱っていたのものが、カナダではいきなり薬局で取り扱う品となっていてビックリすることはよくあります。尿道カテーテルもその一つです。

聖路加病院の看護師さんが「尿道カテーテル管理の指導」というページで全て日本語で概要を説明してくれていますので、参考にしてください。






http://oab.jp/nursing/06.html

薬局に勤めるようになると、必ずこれを買いたい人や質問のある人に出会います。


2014年3月9日日曜日

薬局経営の指標 - Inventory Turnover Rate

Inventory Turnover Rate = Annual Cost of Sales / Inventory

日本語で書けば、在庫回転率 = 年間売上 / 在庫金額

在庫回転率は、在庫が1年間に何回入れ替わっているかを示します。

この数値は大きい方が良いです。

売り上げを伸ばし、抱えている在庫を減らすとそうなりますね。

簡単な例で考えてみましょう。

在庫回転率が2であれば、在庫が1年間で2回入れ替わっているということ。
つまり、6ヶ月で売り上げになっています。

これに対して、在庫回転率が6であれば、在庫が1年間で6回入れ替わっているということ。
つまり、2ヶ月で売り上げになっています。

どちらの方が良いと思いますか?

たくさん売って、在庫を減らしたほうが手元に多くの現金が残りますよね。

ということで、答えは「6」の方が良い。


2014年3月8日土曜日

薬あれこれ - Oxytrol

新しい製品は、添付文書を読まないと使い方が良く分からないことがあります。
Oxytrolというoxybutyninの貼付剤は、そんな薬の一つでした。

用法としては「3、4日おきに1枚」、または「1週間に2回交換」。
貼付部位は、

http://www.actavis.ca/NR/rdonlyres/D62732B1-4030-455E-B5A9-26D38D122F09/0/OxytrolPMOct12013.pdf

日本にもネオキシテープ73.5mgがありますが、こちらは1日1回、1枚(オキシブチニン塩酸塩として73.5mg)を24時間毎に貼り替えるとあります。
http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/news/2013/me130524.html

日本にある薬でも、カナダでは使い方が違うだなんて困りますよね。
よく注意してください。

尚、ネオキシテープの機序については深井さんが分かりやすく説明してくれていますので、
参考にしてください。
http://kusuri-jouhou.com/medi/urinary/oxybutynin.html

2014年3月7日金曜日

薬局経営の指標 - Debt to Equity Ratio

 Debt to Equity Ratio = Total Liabilities / Shareholders' equity

日本語では、「負債資本比率」。そのまんまです。

- Measure of a firm's leverage (財務てこ率) or gearing (収益を挙げるために他人資本を使用すること) and its capacity for debt repayment

- Indicates proportion of firm's total capital(総資本) contributed by trade creditors  (営業債権者) and lenders (貸手)

- Also called "leverage ratio" or "gearing ratio".


負債は、資本に対して小さいに越したことはありません。

つまり、負債資本比率は低い方がいいのです。

http://www.businessdictionary.com/definition/debt-equity-ratio.html#ixzz2vI1kvcCd



2014年3月6日木曜日

受験生の頃のストレス

MCQ、OSCE共に何度も受験しましたから、最後の方は結構泣きが入っていました。

何年も前の話ですが、MCQ受験のためにカナダへきて、たまたまルームシェアをした相手が結構なダメ男(30歳)で、朝方までインターネットをしているような韓国人でした。
(といっている自分も当時は29歳のPEBC浪人生。違いは自分に目標があったこと!)

それに引き換え、こちらは朝から夜まで勉強漬けでしたから、そんな彼の生活をみるだけで結構なストレスでした。

さっさとそこを引きはらってしまえばよかったのですが、図書館への立地もよく、勉強のリズムを乱したくありませんでしたし、とりあえず我慢することにしました。試験までの残り時間も1、2週間でした。

それにしても、勉強しかしていない自分にとって、我慢の限界はたかが知れています。
ある日、日本の親と電話で近況報告をしていたら涙が出てきました。

そのときの親からのアドバイスはこれです。
「もうやめれば?」

曲がりなりにもそれまでの苦労を知る相手からの予期せぬ一言に「えっ?」と頭が白紙になりました。

が、次の瞬間には最後まで受験してやろうという気持ちになりました。

ポイントは「今やっていることをやめれば、ストレスもそこで終了する」ということです。
その時でなくてもPEBCはまた受けられます。

PEBC受験者の方は、予め覚えておいてください。
自分の精神状態が悪化する前に①誰かに話しましょう、or ②今やっていることをやめましょう。

切羽詰ったときにアドバイスが欲しい方はいつでもメールで連絡してください。








2014年3月4日火曜日

薬局経営の指標 - Annual Sales to Total Asset Ratio

言われてみれば「当然だよね」と思える計算式でも、それがきちんと頭に入っていないとMCQに出たときに大変です。今日は英語で説明してみましょう。

Annual Sales to Total Assets Ratio = Annual Sales / Total Assets

- Also called "Total Assets Turnover"

- A measure of a company's efficiency in managing its assets in relation to the revenue generated

The higher this ratio, the smaller the investment required to generate sales revenue

- The higher ratio the better!


当たり前の話ですが、「在庫は少なめ、売り上げ多め」がいいわけです。
それを比にするのがAnnual Sales to Total Assetsでした。

http://www.businessdictionary.com/definition/total-assets-to-sales-ratio.html

2014年3月3日月曜日

Rx filesという参考書

最近質問が続いたのでこの話題について触れましょう。

Therapeutic Choices(TC) + Minor Aislementの要点を凝縮したのがRxfilesです。

サンプルページをみて極度に見づらいと感じる方は、多分まだ勉強が足りません。

TC等を勉強すればするほどに、そのまとまりの良さに感動するはずです。

極端に言えば、他の本では数ページかけて書いてあることが、たった数行でまとめてあるのです。しかも、それさえ覚えておけばOK!という内容ばかりです。

だからといって、これだけを暗記してPEBCを受験することはおススメしません。

購入に際しては、スタンダードの大きさが良いと思います。
それでなくても字が小さいのに、ポケット版は更に字が小さくて見づらすぎます。

オンラインアップデート等のオマケはPEBC受験者には不要だと、個人的には思います。

過去にポケット版を購入しツンドクとなり、またオンラインアップデートはタイトルのみしか読まなかった私からのメッセージです。

2014年3月2日日曜日

誰もが苦手な倫理の問題→挑戦編!

こちらのサイトでは、倫理に関するMCQに実際に挑戦することができます。
試してみてください。







http://healthprofessions.jbpub.com/pharmacymanagement/quizzes.aspx?chapter=6

(解答送信先のEmailのアドレスは、適当にフリーのものを2つ入れてください。)

2014年3月1日土曜日

誰もが苦手な倫理の問題→資料

日本では特に習いませんし、これといったまとめが無いために頭を悩ますのがこの分野。

ボリューム的には大したことはありませんが、EEやMCQでこの問題を落とせません。

もちろんこの考え方はOSCEにも使いますから、しっかりと押さえておく必要があります。

そこで今日はEthical Principles for Pharmacy Techniciansという資料を紹介します。

"Tech talk CE"とあり、テクニシャン向けのCEではありますが、概要が上手くまとめてあるので、
外国人薬剤師にとっても参考になると思います。ちょっと読んでみてください。

Ethical Principles for Pharmacy Technicians
http://www.tevacanada.com/Pdfs/TechTalk_CE_EN_APR_MAY_2011.aspx

(問題の答えはありません)




2014年2月28日金曜日

ブログいろいろ - Agro Health

もう何年もPEBC対策をやっているプロの会社です。

ブログに"How to Study and Prepare for the PEBC"というタイトルの記事が載っています。

この他にも参考になる記事がたくさんありますので、読んでみてください。

http://agrohealth.com/blog/

2014年2月27日木曜日

薬あれこれ- methadone 3

痛み止めとしてのメサドンは、他のオピオイドでは太刀打ちできない痛みに使われます。
という風に書くと、滅多に処方されないようにも聞こえますが、実際はそうでもありません。
結構頻繁に"pain control"の薬として処方されます。

もちろんストリート系の薬に手を染めていた激しい痛みをもつ患者さんの場合には、
離脱も目指すという意味でメサドンが第一選択となります。



http://nationalpaincentre.mcmaster.ca/documents/practicetoolkit.pdf